まさか非核化費用のツケを日韓に回すとは! 「段階的廃棄」もあっさり認めてしまった…
韓国にとって、今回の声明自体は、想定内のものだっただろう。全体的に4月27日に南北首脳会談で発表された「板門店宣言」を踏まえたものだからだ。表現もよく似ている。
しかし、戸惑いが広がっているのは、トランプ大統領が記者会見で述べた言葉だ。
毎年行われている米韓合同軍事演習について「費用がとてもかかる。その大半(の費用)をわれわれが負担している」と指摘した上で、「交渉中という状況の下で、軍事演習を行うのは、挑発的であり、不適切だと思う」と語ったのだ。明言はしなかったが、これは演習中止の可能性を示したものである。
在韓米軍を撤退?
また、在韓米軍撤退もにおわせた。会見ではこう語った。
「選挙中にも私は言及した。よくおわかりの通り、米軍を撤収したいのが私の全般的な目標だ。私は多くの損失を持ってくるウォーゲーム(war-game)はしたくない。在韓米軍はいつか撤収するだろうが、今ではない。戦争介入はやらなくてもいい。費用も節減されるだろう。そうなったらとても多くの費用が節減されるだろう」
北朝鮮がまだ核放棄を本格化させない段階で、北朝鮮に圧力をかけるための軍事演習を中止し、在韓米軍の撤退まで言及してしまったのである。安全保障の視点ではなく、全てを「カネの問題」として見ているとまで言い切ってしまった。
軍事演習の中止は、韓国政府側も事前に聞いていなかったようだ。韓国国防省は慌てて「真意を把握する」とのコメントを出している。
この発言について、かねてから在韓米軍の見直しを主張している韓国青瓦台(大統領府)の文正仁統一外交安保特別補佐官は、ニュース局JTBCのインタビューに答え、「軍事演習を全て中止するという意味ではなく、グアムの米軍基地から韓国まで来るのに費用がかかる、B52などの軍用機の飛行を取りやめるという意味だろう」ととりなした。
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