安倍首相大慌て!トランプ心変わりの深刻度

日米首脳会談が「分かれ道」になる可能性

だが安倍首相は、態度を毎日のようにくるくる変えるトランプ大統領に対し、自分はいまだに影響力があると信じているのかもしれない。首相は大統領に、日本に到達する可能性のある短・中距離ミサイルの脅威、化学兵器や生物兵器といった、その他の大量破壊兵器の脅威、そして日本との関係正常化の前提条件としての拉致問題の解決という、中核となる安全保障上の利益をなおざりにしないよう、説得を試みるだろう。

表面上は、安倍首相は成功しているかのように見えるかもしれない。「トランプ大統領が金委員長に拉致被害者問題を持ち出す可能性は高いと思う。大雑把なやり方でできるのだろう」と、元対イランおよび北朝鮮政策担当上級顧問で現在はテレグラフ・ストラテジーズのコンサルタントを務めるフェリアル・サイード氏は話す。

「トランプ大統領にとっては何も犠牲にする必要がないし、大統領はこれを利用して北朝鮮に経済支援をするよう日本に圧力をかけることもできる。一方、安倍首相は日本に帰ってこの課題を議題に載せることに成功したと言い張ることができる」

トランプは米朝会談実施に超意欲的

安倍首相がトランプ大統領の対北朝鮮政策を形作ることができるという考え方は、首相官邸にとってかけがえのない信念だが、これは大方において幻想である。米朝首脳会談に向けた準備に詳しい数多くの情報筋によると、トランプ大統領はこの会談を行うことを固く決意している。板門店(パンムンジョム)非武装地帯の「統一閣」会議場で北朝鮮側と会談を続ける米国の交渉担当者が共同声明に向けての進展が大変遅いと報告しているにもかかわらずだ。

ワシントンのある消息筋が語ってくれたところによると、「ホワイトハウスは交渉チームのCVIDを定義しようという努力に反発を繰り返している。ノーベル賞に猪突猛進しているトランプ大統領がCVIDのいずれにも関心がないからだ」。

実際、新たに浮上してきた首脳会談の中心的「合意」は、朝鮮半島における戦争状態の終結宣言に署名し、1953年に米国の国連軍総司令官と中国および北朝鮮側の同等地位の各司令官との間で締結された休戦協定を事実上終結させることだ。事情に詳しい情報筋によると、トランプ大統領は先週大統領執務室で訪米中の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長と会談した際に、すでにこの長年の要望に譲歩したということだ。この譲歩が何を意味するのか、はっきりとは理解していないようだったが。

内部関係者が恐れるのは、この見返りとして何も得られなかったら、金委員長が北朝鮮に戻って、戦争状態終結の合意があるのに米国がなぜ半島に軍隊を必要としているのか、なぜ軍事演習を行うのかと問うことになるだろう、ということだ。制裁措置を維持する必要性も損なわれるのでは、という懸念もある。

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