取引先への苦情が苦手な人に欠けている視点

憂さ晴らしに過ぎないクレームは無意味だ

文章は、書き手の人格や人間性が表れる(写真:TwilightShow/iStock)
主にビジネス書作家のデビューを支援するフリーの出版プロデューサーである亀谷敏朗氏による連載「伝わる文章術」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

文章には書き手の「人格」や「人間性」が現れる

文章を書くのは苦手という人は、私の周りにもたくさんいます。とりわけ頼みごとやお詫びの文章などでは、苦労しているようです。また、立場が上の人に読んでもらう文章の場合は、文章を書くのが得意という人でも気を使います。その点、クレームを出すというのはこちらのほうが立場は上、したがって、あまりクレームの文章で悩むという人は少ないのではないかと思います。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

しかし、そこに落とし穴もあります。世の中、往々にして調子に乗っているときほど、そこに落とし穴があるものです。クレームを出すとき、ここぞとばかりに居丈高(いたけだか)となって、相手に何の気づかいもせず怒るという感情のおもむくままの文章を書けば、ついつい書かなくてもよいことまで筆が及んでしまいかねません。

人は怒ったときと笑ったときに本性が露わになるものです。本性が出てしまうと、いわゆるお里が知れるとか、人を見られるというような状態になってしまいます。人を見られるというときの「人」とは「人格」ですね。

勢いよく書いた文章は、どうしても筆が滑りがちです。慎重な文章は、書き手の人格を紙背に隠しますが、ちょっと油断すると隠れていた人格が表面に表れます。人格が優れていればよいのですが、うっかり品のない、器量の狭いところを見せしまっては後悔のもとですし結局は損です。

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