スーパーゼネコン清水建設と大成建設を分析

東京五輪の経済効果は、本当に大きいのか!?

そういう点から考えても、東京五輪開催は、気分的な影響は大きいかもしれませんが、あまり大きな経済効果は期待できないと私は考えています。

もうひとつ、今年度の公共事業費を比較してみましょう。2013年度の一般会計予算に含まれる公共事業関係費は約5兆3000億円、2012年度補正予算では約4兆円ですから、合わせて約9兆円強の予算が計上されています。すでにかなりの部分は執行されていますが、大きな景気浮揚効果を生んでいるかを考えると、それほどあるとは思えません。1年でそれだけの額を使ってもです。

財務内容がよく似ているスーパーゼネコン2社

しかも、東京五輪に向けた建設費用4554億円は、2013年から2020年にわたって使われるわけです。これが現在、執行中の公共事業と比べても、日本全体では大きな景気浮揚効果を生むとはとても考えられませんし、考えるべきではないと思います。

ちなみに2012年のロンドン五輪では、最終的な歳出額は約93億ポンド(約1兆4000億円)でした。それでも英国のGDPは、五輪が開催される直前まで3四半期連続でマイナス成長が続いていたのです。ロンドン五輪全体での経済効果は約165億ポンド(約2兆5000億円)と言われていますが、それほど景気が浮揚したということはありませんでした。

そもそも、成熟国では「コンパクトなオリンピック」をアピールしていたわけですから、大きな景気浮揚を考えるべきではないでしょう。

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