泥沼の森友問題、またしても「文書隠し」疑惑 なぜか2014年4月28日の面談録がなかった
だが近畿財務局はスケジュールからみて、この計画は難しいと見なしており、2014年3月4日には大阪府府民文化部私学・大学課から、森友学園から出された計画書を受理できるレベルではないこと、資金計画に難があること、さらに小学校名「安倍晋三記念小学校」として進捗できるのか取り扱いに苦慮していることが近畿財務局に伝えられた。
こうしたこともあって2014年4月15日の籠池氏らとの打ち合わせでは、「担当者心証」としてわざわざ「国の対応の非難及び自己の主張の妥当性を一方的に述べるのみであり、今後も、当方指示に真摯に対応することは期待し難いという印象」と記載されている。
翌4月16日にも面談は行われたが、籠池氏は欠席した。そしてその2日後、18日の大阪府私学・大学課との面談では、近畿財務局は「いつまでも判断を保留できるものではない」と打ち切りの姿勢を示すまでに至っていた。
籠池氏は昭恵さんの写真を出して要求を突き付けた
その次に行われたとみられる4月28日面談記録が落ちているのだが、これについて辰巳議員は「まさに交渉が決裂しようとした時に、籠池氏は昭恵さんの写真を出して要求を突き付けた。それを見て職員は『(籠池氏に)協力しよう、本省に相談する』ということになった。これほど重要な面談記録が、なぜ抜けているのか」と財務省を問い詰め、このように述べている。
「『いい土地だから前に進めてください』という昭恵さんの言葉が出た。昭恵さんと一緒の写真を見せた。この2つはすでに明らかになっているが、もっと細かいやり取りをしているはずだ。その中には昭恵さんの名前がもっと出てくるのではないか」
昭恵夫人が籠池夫妻と並ぶ写真が小学校建設予定地で撮影されたのはその3日前の4月25日。そして「28日の面談」の後に近畿財務局は小学校建設に向けて大阪府や豊中市と交渉を始めている。
方針が180度変わったのはどうしてか。財務省が公表した資料には、籠池氏がこの時に提出したとされる写真のコピーさえもなかった。
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