米国市場ではSUVなど大型車が人気だが、競争の激化で販売店の値引きの原資となるインセンティブ(販売奨励金)は上昇が続く。これまでスバルは商品性の高さを武器にインセンティブを抑制できていた。
しかし、去年夏に1台当たりの平均が1000ドルを突破し、足元では2000ドル前後で推移する。今期は「インセンティブに加え、新型車投入で広告宣伝費が増える」(岡田CFO)ことも収益を圧迫する。
上昇しているとはいえ、スバルのインセンティブは業界平均の半分の水準で優等生だ。ただ、米国の新車市場全体はピークアウトしており、SUVが今後も販売台数をキープできるかは不透明だ。
スバルにはもともと米国で生産は逼迫状態にあるというボトルネックもあり、中長期的にみて、米国で大きく収益を引き上げることは容易ではない。スバルの現状は、2008年のリーマンショック前、ホンダが長らく続けていた「米国一本足打法」と言われてきた米国依存と似ている。
日本と北米以外に、スバルが伸ばせる市場はあるのか。特に懸念されるのが、世界の各メーカーが注力する中国での弱さだ。トヨタ自動車・日産自動車・ホンダは年間100万台以上、マツダも30万台を販売する中、スバルは5万台にも届かない。中国の販売網は非常に弱く、戦略もほとんど見えてこない。
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