「アラフォー留学」で35歳の会社員が得た転機 留学で「社畜」からの脱却は可能といえるか

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それは、徹底的にリフレッシュできた結果、仕事へのモチベーションが以前にもまして高まったということ。半年後には、早く日本で仕事に復帰したい、学んだことを試してみたい!という気持ちになったようです。

前向きになれた理由は、他にもありました。留学前は11年間の会社生活の中で、自分のキャラクターを固定化してしまい、会社や周囲の期待に応えるべく勝手に可能性を狭く見積もっていたことに気付いたのです。海外では会う人全員が初対面なので、ゼロイチで新たに自己を発信する必要があり、新たな自分の可能性についても知る機会となりました。

帰国後は、念願だった外資系のアパレルの管理職として内定をもらうことができました。しかし、新たな分野となる留学ビジネスに挑戦することに決めました。留学する人を支援するコンサルタントの道を選んだのです。給与や職位も下がるため、どちらかと言うと険しい道への決断でしたが、人生後半に向けてより可能性を広げることができる気がしたから、そう決断したそうです。

現在は、持ち前のコミュニケーション力と営業力を活かして、グローバルな舞台で活躍されています。これからは、外資系の教育機関にキャリアアップしていくそうです。

Aさんの事例から学ぶ成功のポイントとして、「留学前の会社勤めでの一定の実績」「独身もしくは家族の理解がある」「留学予算がある(Aさんの場合 6カ月で190万円)」の3つの要素が挙げられます。今回のAさんが半年間の留学で得たものをまとめると以下のようになります。

Aさんが社会人留学で得たもの 

英語について

 英語力の向上(TOEIC 600点→815点)
 ビジネス英語習得の修了証
 海外での職業経験(日系のテレビ局でのインターンシップ)

英語以外について

 心身ともにリフレッシュ(めまいも改善)
 自信がつきモチベーションの向上
 自己再発見

人生100年と言われる中で、人生後半での巻き返しを図るべく、アラフォーの海外での学び直しも少しずつ増えています。

日系企業の間では、復職のリスクがありますので、MBA留学以外は今までは社会的に認めにくい選択でしたが、日本の働き方も変化している中で、今後は選択肢の一つにしてもいいのではないでしょうか。

大川 彰一 留学ソムリエ 代表取締役

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おおかわ しょういち / Shoichi Okawa

日本認定留学カウンセラー協会幹事、TAFE Queensland駐日代表。1970年京都市生まれ。セールス&マーケティングに約10年間携わり、カナダに渡航。帰国後、留学カウンセラーとして4年間で約1000名以上の留学やワーキングホリデーに関わる。その後、米国の教育系NPOのアジア統括ディレクターとして約6年間、グローバル人材育成に尽力。海外インターンシップを大学の単位認定科目としての導入に成功、東北復興プロジェクト、アジアの国際協力プログラム開発にも携わる。現在は「留学ソムリエ®︎」として国際教育事業コンサルティングや留学の情報を発信。留学ソムリエの詳細はHPFacebookから。著書に『オトナ留学のススメ』(辰巳出版)。

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