新日鉄、JFEはどう動く? 電炉メーカー再編の行方

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新日鉄、JFEはどう動く? 電炉メーカー再編の行方

40社近くがひしめく電炉業界。将来の市況悪化が想定され、再編への機運が高まる。が、「うちは関係ない」と断言する電炉もある。再編のトリガーは引かれるのか。(『週刊東洋経済』7月14日号より)

 「再編が起こるべきは電炉。(企業数が)多すぎることは間違いない」--。日本鉄鋼連盟の馬田一会長(JFEスチール社長)がそう言い切ったのは、6月21日の定例会見でのこと。業界代表の大胆な発言に、関係者は色めきたった。

 馬田会長の認識に同調する電炉経営者は少なくない。「電炉業界の構造改善は必須」(新日本製鉄系列の合同製鉄・猪熊研二相談役)。「これからは同業者をうかつにゴルフにも誘えない。再編話について、変に勘ぐられるから」(中堅電炉、朝日工業の赤松清茂社長)。今や電炉業界において、再編は既定路線といえる。

 とはいえ、電炉再編がこれまで進んでいなかったわけではない。1960年代のピーク時に電炉メーカーは80社近く存在した。その後、幾度かの市況悪化や過剰な設備投資が各社の経営を圧迫し、多くの企業が淘汰された(現在は約40社)。UBS証券の鉄鋼アナリスト、山口敦氏は、「電炉の再編は、すでにある程度済んでいる」と分析する。

 それでも、さらなる再編の必要が叫ばれるのは、電炉を取り巻く環境が厳しさを増しているからだ。

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