渡米した「片づけメソッド」こんまりさんの今 世界中が「ラブコール」を送り続けるワケ

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

アメリカに渡って、多様なバックグラウンドを持つ人々と触れ合うようになり、確信したことがあります。それは、「世界中の人々が、同じように片づけに悩んでいる」ということです。

近藤 麻理恵さん(こんどう まりえ)/整理整頓に関する専門家、片づけコンサルタント。2010年末に出版した著書『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)がミリオンセラーに。一般社団法人日本ときめき片づけ協会特別顧問。現在、アメリカ在住(撮影:Ryan Soule)

一方、モノに対する意識、建物や収納の違いによって、日本でのやり方がそのまま通用しないこともあると知りました。

例えば、私の片づけ法は「手放す前に一つ一つのモノに感謝する」といったような日本的な価値観を含んでおり、モノに「魂」があるとは思っていない傾向のある欧米の方々は、この考え方に最初は驚かれるんです。

でも、そうすることの理由、つまり、手放すときの罪悪感が減ることなどを説明すると、最終的には理解し、実践してくれるようになります。

2018年4月13~15日に米国ニューヨークにて開催された KonMari Consultant養成セミナーの様子(撮影:Ryan Soule)

建物や収納のテクニックは、おうちごとに変えてご提案できるよう、私も勉強の日々。国によって散らかり方の違いも多少あって、子供のおもちゃが他国に比べて多い傾向がある国とか、「本を処分する」ということに大きな抵抗がある国とか、文化によってさまざま。

それも世界に出て仕事をしたからこそ気づけた発見でした。

物欲を満たしても本当の幸せは得られない

あらゆる国でのニーズに応えていきたい。そういう想いで、今はアメリカ、ヨーロッパなどを中心に、KonMari Consultantを育成しています。今のところ、世界各国で100名以上のKonMari Consultantが誕生しています。

世界でこれだけ片づけのニーズが高まっている背景には、「物は多く持っていれば持っているほど幸せである」という前時代的な考え方が限界に達したというのがあるんでしょうね。先進国では特にそうです。

次ページ必要ないものを大量に持っている現状
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事