ボルボ「XC40」、専門家が絶賛するSUVの真価 コンパクトで都会派な新型車の実力を診断

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「XC40」のインテリア(写真:ボルボ・カー・ジャパン提供)

快適な移動環境を提供することも忘れてはいない。軽快に身を翻すリズミカルな走りとともに、路面から受ける入力をいなす、しなやかな走りを披露する。走行中に車内に侵入しがちな耳障りなノイズは上手に封じ込められていて、同乗者との会話をする時もストレスを与えない。

ほかにも、快適性を支えるのがインテリア。運転席は背もたれが背中の中心あたりにフィットして、正確な運転操作が行えるだけでなく、身体の納まりがいいので不用意に揺すられにくい。後席は大人の男性が十分に座れるだけのスペースを確保しているだけでなく、荷物をたくさん積み込みたい時は、荷室壁面のスイッチ操作を行えば、60:40分割可倒式でシートアレンジが可能だ。

欧州車の弱点である収納装備も充実

欧州車が二の次にしてきた収納装備を見てみよう。ドアの内張りに設置されるはずのスピーカーはダッシュボード内部に内蔵したことで、ドアポケットは広い収納として使うことができる。さらに、センターコンソールは、ドリンクホルダーのほかに、ゴミ箱やティッシュボックスの収納スペースがある。USBの充電ソケット、スマホの非接触充電機能といった現代人のライフスタイルを考慮した装備も充実。運転席からストレスなく使いこなせることが安全運転に繋がるという考えかたもボルボらしい。

このように、洗練されたスタイリング、居心地のよいインテリア、操縦性に優れた快適な走り、機能性に優れたユーティリティを備えたのが「XC40」だ。

今では多くの車両が採用してきた衝突被害を軽減する自動ブレーキ機能を日本で最初に市販車に搭載してきたボルボらしく、最もコンパクトなSUVにも最新世代の先進安全・運転支援技術を全車に標準装備してきた。高速移動で重宝するアダプティブクルーズコントロールは前走車との車間を維持しながら追従する機能がある。

一連の身のこなしに違和感を持ちにくい仕上がりなので、長距離移動などの際のストレスを軽減してくれるだろう。都会に似合うスタイリングとカジュアルなキャラクター。ヒットの予感がムンムンと伝わってくる。

藤島 知子 モータージャーナリスト

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ふじしま ともこ / Tomoko Fujishima

幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年より市販車やミドルフォーミュラカーなどのレースに参戦。2017年は女性初のプロレースシリーズの競争女子選手権「KYOJO CUP」に参戦するなど、自身のドライブ体験を通じたレポートも行っている。現在はレース活動で得た経験や走り好きの目線、女性目線をもとに自動車専門メディアやファッション誌などに寄稿。テレビ神奈川の新車情報番組『クルマでいこう!』は出演10年を迎え、お茶の間にクルマの楽しさを幅広い世代に向けて発信している。趣味は国内外問わず、好奇心の赴くままに走る冒険ドライブ。日本自動車ジャーナリスト協会会員、2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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