山田:アップルのように顧客のデータを集めない会社もあります。「よいID」「悪いID」の前に、「IDを取らない」という選択もありえるかもしれません。
笠松:それをできるのは現時点では圧倒的な商品差別力を持っているアップルくらいであり、他社がまねできることではないと思います。やはり、自社のファンをID会員として組織するのが王道です。潜在的な顧客を含む自社のファンを集めていけば、それは「よいID」といえますが、抽選で何かをプレゼントするようなキャンペーンによってIDを集めているのであれば、それは「悪いID」です。数を増やすことを目的化してしまうと、必ずこうしたおかしなことになってしまいます。
しかも、悪いIDは役に立たないだけでなく会社にとっての害悪にもなるので、すぐにやめるべきだと思います。おかしなIDを集めるくらいであれば、自社ではID会員を持たず、フェイスブックなどを使ってターゲティング広告を打ったほうがよほどいい成果が得られるのでは?と思います。
山田:アマゾンは、アメリカではレジに人がいない無人コンビニ「Amazon Go」や人気書籍を並べた「Amazon Books」などのリアル店舗を展開していますね。
笠松:物流コストを考えると、商品によってはお客さんの自宅に運ぶよりもお客さんに来てもらったほうが合理的。「ネット企業がなぜ?」みたいなことを言う人もいますが、ネットとリアルは対立概念じゃないので、きわめて自然な流れだと思います。
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