JR三江線に続く「廃線危機」の路線はどこだ?

10年前のデータが予言していた過酷な現実

4位はJR北海道(北海道旅客鉄道)の留萌線(深川―増毛間)の188人。そのうち、とりわけ利用者の少ない日本海側の留萌―増毛間が2016年に廃止された。残る深川―留萌間についても2016年度の平均通過人員は228人と厳しい。2019年度には並行する高規格幹線道路が全通し、鉄道から自動車へのシフトがさらに進みそうだ。JR北海道は「当社単独では維持することが困難」として、バスなどへの転換について地元と相談を開始したいとしている。

木次線を走る「奥出雲おろち号」。利用促進につながるか(記者撮影)

5位は島根県松江市と広島県庄原市を結ぶ木次線(宍道―備後落合間)の267人。2016年度の平均通過人員は24%減の204人となった。三江線の隣にある路線でもあり、「三江線の次の廃線候補」として注目が集まる。ただ、JR西日本は観光列車「奥出雲おろち号」を木次線に投入し、地元も観光列車を企画するなど利用促進を図っている。

ユニークな列車の投入で集客増

こうした努力が無に帰すことはない。6位の予土線(若井―北宇和島間)は平均通過人員が2008年度の280人から2016年度には333人へと増えた。四万十川沿いを走る風光明媚な路線だが、風景だけに頼らない試みが功を奏している路線の一つだ。

予土線を走る「鉄道ホビートレイン」。新幹線0系を模したデザインが秀逸(記者撮影)

全国的にも有名な新幹線0系を模した「鉄道ホビートレイン」をはじめとして、リアルな造形で有名な海洋堂のフィギュアを車内に展示する「海洋堂ホビートレイン」、さらに「しまんトロッコ」と、ユニークな列車を続々と投入したのが、利用者増につながった。フリーきっぷ利用者が平均通過人員を押し上げている側面もあり、このレベルの改善では路線収支が盤石になったとはとてもいえないが、利用者を減らす地方路線が多い中では大健闘といえる。

名松線。2016年3月、多数の沿線住民に見送られ、運転再開後の一番列車が出発した(記者撮影)

7位は三重県を走る名松線(松阪―伊勢奥津間)の333人。2009年の台風被害で家城―伊勢奥津間が運休し、一時は廃線も検討されたが、沿線自治体が復旧費用を支払うことで決着、2016年に運転再開にこぎ着けた。

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