DMMがヤンキー支援ベンチャーに惚れたワケ 非大卒の就職を仲介するハッシャダイを買収

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――今の就活の仕組みは時代に合っていないと。

久世:現在、ハローワークを通じて雇用のマッチングが行われている。これを否定するわけではないが、機能不全に陥っている部分があることは、政府も、企業も、学校の先生たちもわかっている。かつては学校が提供してくれなければ企業に関する情報は手に入らなかった。でも今は、スマホを駆使している生徒たちのほうが、社会や情報とつながっているかもしれない。

僕らが着ているこのTシャツには「Choose your Life」と書いてある。この「自分の人生を選ぼう」というのが僕らのアイデンティティ。これまでとは違った情報や機会を求める人に、新たな選択肢を提供する役割を負っていると思っている。

ハッシャダイの事業には社会的な価値がある

――亀山さんはどうしてハッシャダイに惚れたのか。

亀山:インターン生向けに講師として話しに行ったとき、皆めちゃくちゃ元気があって驚いた。うちの社内でしゃべっても、質問タイムに全然手が挙がらないけど(笑)、ハッシャダイは事前に仕込んでいるのかな?と思うくらい、全員が手を挙げる。質問内容は他愛もないことだけど、見たこともない熱気と、勢いがあった。

組織として、自活した経営をしようと頑張っていた点にも好感を持てた。スタートアップには資金調達したら自分勝手に使い放題、みたいなところも少なくない。ところがハッシャダイは支出を抑えるところは抑えて、なけなしのカネでも何とか回そうという強い意思が伝わってきた。

かといって、このまま長期的視点の投資ができない状態ではビジネスとしてスケールしない。俺にはもうパッションがないので(笑)、パッションがある若い人におカネを出したいと常々思っているわけ。

ハッシャダイの事業には社会的な価値がある。だんだん「ハッシャダイ卒のを採りたい」という企業が増えて、周りから認められる存在になるんじゃないかと。

ーー全株買収とした理由は?

亀山:うちのリソースを徹底的に使ってほしいから。もし別の資本が入っているといちいち決裁をするのが面倒でしょ。でも、100%にこだわっているわけではないので、もし気に入らなければ独立してもらってもかまわない。彼らがいてこそのハッシャダイ。彼らがやりやすいようにやってもらえればいい。

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