企業に対する好き/嫌いの度合いを示す「企業好感度」。消費者の購買行動に直結する指標であるだけに、重要視する企業は多い。そこで今回、東洋経済では「企業好感度の高い企業トップ300社」のランキングを、JNNデータバンクと協力し作成した。
「第74回JNNデータバンク定例全国調査」(2017年11月実施)を基に、日本人になじみのある企業・ブランドについて、「好感を持っている」と回答した割合を「好感度」とし上位300社を発表する。同調査は、TBSテレビをキー局とする全国28社のテレビ局(JNN系列)が1971年から毎年共同で行っているライフスタイル調査だ。調査対象は13~69歳の男女約7400人。訪問留置法という、調査員が対象者宅を訪問し、アンケートの記入依頼を行い、後日回収する調査方法を用いている。
3年連続1位のセブンイレブン
男女総合1位はセブン-イレブン。調査対象者の42.0%が「好感を持っている」と回答し、前々回から3連覇となった。男女問わずすべての世代から支持を得ており、前年と比べても好感度を2.5%上げている。2018年1月には店舗数が日本の小売りチェーンで初めて2万店を突破。この地位はしばらく揺るぎそうにない。
2位以下に関しても、おなじみの顔ぶれが並んだ。2位はトヨタ自動車の35.2%で30代以降の支持が安定している。3位は無印良品。総合では32.2%だが、女性に限ると42.8%となり、2位のトヨタ自動車をしのぐ人気だ。
一方、前回4位のカルビーは22位に大幅ダウン。前回比マイナス6.5%は全体でも2番目に大きい下げ幅だ。はっきりとした原因は不明だが、北海道産ジャガイモの不作を受けての「ポテトチップス」一部販売休止の影響があったのかもしれない。
逆に最も上げ幅が大きかったのが前回の27位から10位に躍進したカルピス。10代女性を除くすべてのカテゴリで5%以上伸びたことが影響している。
今回新たにトップ30入りを果たしたのは、キリンビール、アサヒビール、資生堂、ハウス食品、しまむらの5社。逆にトップ30圏外に転落したのはダイソン、全日空、キッコーマン、花王、森永乳業の5社。つまり、トップ30のうち25社は同じ顔ぶれということになる。
好感度は一朝一夕に変化するものではなく、継続的な活動やPRが反映されるものだとすれば、好感度の前に”知名度”も必要になってくるだろう。東洋経済では『「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング』も発表しているが、同ランキング1位のトヨタを筆頭に、2位のソニー、4位のイオンなど、大半の「広告宣伝費」上位企業は「好感度」上位企業でもあることがわかる。
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