ホンダがそれでもレジェンドにこだわる理由 旗艦の役割は重要だがブランド確立は課題だ

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
フロントグリル(記者撮影)

今回のマイナーチェンジにおける主な変更点は、スポーティーなイメージに一新されたエクステリアデザイン。中でも印象的なのは、台形を基調に裾広がりの形状となっているフロントグリルではないだろうか。

新しいフロントグリルが表現するロー&ワイドで安定感のあるフォルムが、フロントバンパー、そしてクルマ全体のイメージをよりスポーティーに、かつ落ち着いた大人のドライバーズカーという印象を醸し出している。また、ヘッドライトとテールランプのデザインも、切れ長でシャープなイメージに統一され、その美しく並べられたジュエルアイLEDが、走りへの自信を予感させてくれる。全てをハの字に統一することで、堂々とした風格やオーラのようなものが感じられる。

リアデザインでも同様

それは、リアデザインでも同様で、ヘッドライトとイメージを統一されたテールランプが、走りへの攻めた印象を強調。フロントの曲線美に対して、リア下部の直線的で重厚感のあるシルエットを変更しきれなかったことが、前後の統一感という意味で個人的には残念な部分でもあるが、これがマイナーチェンジの限界というところかもしれない。

リア(記者撮影)

もちろん変更点はエクステリアだけではない。クルマを運転する上での快適性で重要な要素とも言えるシート形状が大幅に変更されており、ホールド感と快適性をより高いレベルで実現。広々とした車内空間と併せて、長時間のドライブでも不快に感じさせないプレミアムな乗り心地となっている。

マイナーチェンジという限られた条件の中で、可能な限りの改良を施したという、新型レジェンドは、確かにホンダのフラッグシップモデルと呼ぶに相応しい、かなり高い次元の走行性能を備えている。外観的には「フルモデルチェンジしたの?」と言ってもいいほどのイメージの一新に、ホンダのレジェンドに対する本気が垣間見えた。

次ページ日本においてレジェンドの販売が低迷している
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事