将来5割減?「オフィス」に迫り来る構造変化 不動産大手がベンチャー支援を始めるワケ
「Action Trumps Everything!(行動はすべてに勝る=まず行動しよう!)」
米国東部ボストン発祥の起業家交流プログラム「ベンチャーカフェ」が3月下旬に東京・港区の虎ノ門ヒルズで第1回イベントを開催し、集まった約300人が春の夜空に向かって、そう叫び声を上げた。
ベンチャーカフェは、インキュベーション(起業・新事業創出支援)施設を展開する米ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)が2009年に立ち上げたNPO法人。東京進出はボストン、マイアミなどに次いで世界で6都市目となり、アジアでは初。今後は毎週木曜日に、起業家を目指す人たちのためのイベントやワークショップを開催する。
ベンチャーカフェの東京進出を支援したのは、不動産大手の森ビル。同社にとっては、虎ノ門ヒルズに起業家やベンチャー企業を集めることで、ビジネス拠点としての魅力を高めていくのが狙いだ。
不動産大手が次々と誘致
今、東京ではスタートアップやベンチャー企業のためのビジネス拠点(ハブ)が続々と誕生している。
昨年11月、東急不動産がベンチャーキャピタルの米プラグ・アンド・プレイと提携して渋谷にインキュベーション施設「Plug and Play Shibuya powered by 東急不動産」を開設。今年2月には個人事業主やスタートアップ向けのシェアオフィスを世界200拠点以上で展開する米ウィワークが、ソフトバンクとの共同出資で日本第1号オフィスを赤坂アークヒルズにオープンした。
その後も開業ラッシュが続く。4月にはNTT都市開発が大手町と秋葉原に保育所を併設する新しいワークプレイス「LIFORK(リフォーク)」を立ち上げた。三井不動産は、3月29日に開業した東京ミッドタウン日比谷内に、新産業創出を支援するビジネス連携拠点「BASE Q」を5月にオープンする予定だ。
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