ウーバーが起こした死亡事故の重大すぎる罪 実験中の完全自動運転車が歩行者をはねた
今回の事故について理解を深めるために、自動運転の量産と開発の実情を紹介したい。
筆者はこれまで日本、アメリカ、欧州、中国、中東などで自動運転に関わる自動車メーカー、自動車部品メーカー、そしてベンチャー企業を数多く取材しており、コンフィデンシャルを条件として実証試験車に乗車する機会もある。
また、世界各地で開催される自動運転に関する学会やカンファレンスにも出席し、自動運転に関する各国のエンジニアや学識者と意見交換を続けている。
その上で、現在の自動運転は、パーソナルカーとサービスカーという2つの領域が並行して開発が進んでいると見ている。
また付け加えると、自動運転における自動運転レベルは「レベル1」から「レベル5」の5段階で示される。これは2016年9月、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が米自動車技術会(SAE)の示す自動運転レベルに準拠すると発表したことで、日本を含めて事実上の世界標準として採用されている考え方だ。
パーソナルカーの自動運転レベルは1~3
パーソナルカーは、自動車メーカーが主体に、高速道路での実用化を目指して開発中の自動運転技術であり、自動運転レベル1~レベル3を想定している。
一方で、サービスカーとは相乗りタクシーやバスなど公共交通の色合いを持った乗り物を想定している。この領域は一般的に、完全自動運転と呼ばれ、自動運転レベルはレベル4とレベル5を想定。米アルファベットのグーグルからスピンアウトしたWaymo(ウェイモ)、アップル、そしてウーバーなど自動車メーカー以外の企業が巨額投資を行って開発を進めている。
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