9日の日経平均は続伸、後場は一時下げ転換 「米朝首脳会談」報道で500円超上昇も続かず

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 3月9日、東京株式市場で日経平均は続伸した。トランプ米大統領が鉄鋼などへの輸入関税を巡って態度を軟化させたとの見方が投資家心理を改善させた。米朝が首脳会談を開く見通しとなったことも材料視され、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。写真は都内で2月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。トランプ米大統領が鉄鋼などへの輸入関税を巡って態度を軟化させたとの見方が投資家心理を改善させた。米朝が首脳会談を開く見通しとなったことも材料視され、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。ただ上昇一服後は戻り売りが出て急速に上げ幅を縮小。後場に一時下げに転じるなど荒い動きとなった。

TOPIXは前日比0.32%高で取引を終了。前引け後に日銀の金融政策決定会合の結果が伝わったが、予想通り政策は現状維持となり、市場の反応は限られた。

セクターで上昇率トップは建設。機械、金属製品が買われた一方、鉄鋼や電気ガス、証券が下落率上位に入った。メジャーSQ(特別清算指数)算出を背景に、東証1部の売買代金は3.5兆円超に膨らんだ。

SQに関しては、前日までに期先へのロールオーバーが順調に進んでいたとみられており、需給的な波乱はなく通過した。寄り付き後に米朝が首脳会談を実施すると伝わると、円安が進行し日本株は動意付いた。「ショート筋が踏み上げられた」(国内証券)という。一時2万1800円台後半まで上昇したが、後場に値を消す格好となった。直近安値で押し目買いを入れた個人投資家や国内機関投資家が高値圏で売りを出したとの見方が出ている。

市場では「先物主導の動き。きょうの上昇局面でも、投資家が見直し買いに動いた感じはなかった。大きな材料が相次いだ結果、市場としては消化難となり乱高下につながった」(光世証券エグゼクティブ・マネージャーの西川雅博氏)との声も聞かれた。

個別銘柄では積水ハウス<1928.T>が反発。同社は8日、2019年1月期の連結当期利益が前年同期比2.1%増の1360億円になるとの見通しを発表した。国際ビジネスの拡大などを見込んでいる。年間配当は2円増の79円を予定している。増益、増配を好感する買いが入った。

半面、石川製作所<6208.T>、豊和工業<6203.T>が大幅安。トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長との会談を受け入れると米ホワイトハウスが発表した。地政学リスクが一時的に後退するとの受け止めから、防衛関連株は売りが優勢となった。ドル/円<JPY=>は日中、106円台後半まで円安方向に振れたが、トヨタ自動車<7203.T>やホンダ<7267.T>は下落して取引を終えた。

東証1部の騰落数は、値上がり1097銘柄に対し、値下がりが886銘柄、変わらずが86銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21469.2 +101.13

寄り付き    21594.22

安値/高値   21357.55─21884.45

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1715.48 +5.53

寄り付き     1726.99

安値/高値    1707.51─1741.16

 

東証出来高(万株)175048

東証売買代金(億円) 35584.31

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