女子高生が1回400円の「プリクラ」を撮るワケ 「現実カメラで他撮りされるのは地獄」

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「詐欺ってる」とは、写真を盛りすぎて「詐欺」レベルにかわいくなっている状態を指します。「自分をかわいく見せたいけど、良く見せようという気持ちがあからさまに出ることは避けたい」という心理は、女子高生に限らず、誰にでもありますよね。

「詐欺」レベルの自撮りといえば、プリクラを思い出します。プリクラで加工された顔は、いったいこれは誰なのかと思うぐらいに変わってしまいますよね。もちろん、加工のかけ方は好みに調整できるのですが、もはやプリクラの顔と現実の顔の2種類があるように感じます。

女子高生たちは、スマホを使って美しい顔に加工できるにもかかわらず、おカネを払ってプリクラを撮っています。LINEやTwitterのプロフィール画像も友人とのプリクラ写真が使われることが多いのです。

なぜわざわざ有料のプリクラで撮影するのでしょうか。その理由を知りたくて、女子高生たちのプリクラについていきました。

“事故ってる顔”はペンやスタンプで加工

出かけたのは、彼女たちがよく行くというゲームセンター。プリクラ機がずらりと並んでいます。みんなが認める人気のプリクラ機があるのかと思いきや、一緒に行った4人の中でも好みが分かれるとのこと。それは、どのように盛られるかという好みの問題で、加工機能の使い勝手ではないそうです。

“これは事故ってる”という写真はペンで塗りつぶしたり、スタンプで口を隠したりする(筆者撮影)

プリクラは1回400円。今回は4人組だったので、100円ずつの割り勘です。「100円ならいいかなって思う。2人だと1人200円になるから、そうなるとやめとこうって」と、ある女子高生。100円と200円では大きな差があるようです。

ブースの中に入り、慣れた調子で次々とポーズをとります。ゲラゲラ笑いながら、とにかく楽しそうです。撮影が終わると、加工のコーナーに移動します。タッチペンで目の大きさ、美白効果などを1枚ずつに施していきます。タッチペンは2本なので4人で交代しながら、自分の顔を修整します。“これは事故ってる”という写真は、片目をペンで塗りつぶしたり、スタンプで口を隠したりと次々に加工が進んでいきます。あまりの手早さについていけず、途中で手を止めてもらって説明してもらいましたが、早くしないと次の画面に進んでしまうので、彼女たちの楽しそうな様子を見守ることにしました。

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