iPhoneが今年はさらに「大画面化」する必然 大画面化はiPhoneの買い替えを促進する

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たとえばメールやメモなどのアップル純正のアプリでiPhone 8 Plusを横長に構えてみると、左側にメールやメッセージのリスト、右側にその中身が表示され、大画面を生かした活用ができる。

しかしiPhone XとiOSの組み合わせには、このランドスケープモードが用意されていないのだ。つまりアップルはiPhone Xを「大画面モデルのiPhone」ととらえておらず、iPhone XはiPhone 7やiPhone 8の後継と見たほうが適当だ。

iPhone 8 Plusの後継モデルはどうなるのか

では、iPhone 8 Plusの後継モデルはどうなるのか。これが2018年のiPhone Xに大画面モデルが登場すると考えられるヒントとなり、6.5インチモデルの登場を促すことになる。

アップルが画面サイズの拡大へと進む理由をもう1つ挙げることができる。それは、大画面化はiPhoneの買い替えを促進してきた、ということだ。

アップルは3.5インチのタッチスクリーンを備えるスマートフォンとして、iPhoneを2007年に発売した。その後、2012年に画面サイズを4インチに拡大したiPhone 5を投入。2014年には4.7インチと5.5インチへと拡大したiPhoneは、それぞれ、過去の販売台数を大幅に上回り、画面の拡大はiPhoneの成長には欠かせない要素となった。

スマートフォンの大画面化は、デザイン変更以上に既存のiPhoneユーザーの買い替えを喚起する最良の方法だ。アップルは同社のアクティブデバイス数を13億台と発表しており、iPhoneだけのユーザー数を示していない。また、ここ数年の年間の売り上げ数も、2億1000万台とほぼ横ばいだ。

スマートフォンという製品の特性から考えれば、際限なく画面が拡大していくことはない。しかしもう1つの理由を参照すれば、今年の大画面化をさらに確信できる。

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