阪神タイガースのエース候補が迎える正念場 秋山拓巳「今年ダメならという危機感がある」

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4月12日に1勝目をマーク。その後、順調に勝ち続け、オールスターゲーム初出場も果たした。シーズンが終わったときには、12勝6敗、防御率2・99。11勝のメッセンジャーを抑え、タイガースの投手陣のなかでは勝ち頭になっていた(投球回数もチーム1)。横浜DeNAベイスターズとのクライマックスシリーズでは第2戦の先発を任された。

何を変えて、何を変えないのか

2005年以降、優勝から遠ざかっているチームのなかで、秋山にかかる期待は大きい。昨シーズン12勝を挙げ、チームの勝ち頭となったエース候補のさらなる成長がなければV奪回は難しい。

「去年は途中から週頭に投げさせてもらえるようになって、ピッチャー陣のなかでの順番が上がってきたのかなとは感じていました。しかし、ローテーションをしっかり守ることを心掛け、1週間に一度投げることに集中して、そこで自分の力を出すことだけを考えていました。

今年も「タイガースのローテーションの中心で」と期待されていると思います。そこで『オレが』という気持ちが出てきたときに、自分をどうやってコントロールできるのか――それが課題です。去年の開幕前とは立場が変わったと感じていますが、おごらないように」と秋山は言う。

データ全盛のプロ野球界で、前年の成績を維持することは難しい。何を変えて、何を変えないのか――秋山は難題に直面している。

「去年もシーズン中に『投球パターンがばれているな』と感じることがありました。おそらく今年は、各チームにかなり研究されるはず。でも、大事なのは、自分が何かを変えることよりも、ストレートの強さを身につけることではないかと思います。もちろん、スピードを求める気持ちもあって、150キロを投げたいのですが、同時にスピードだけじゃないとも考えています。とにかく、強いストレートを投げたい」

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