「中小企業でも年収が高い会社」ランキング 1位はGCAで2139万円、2位が九州朝日放送

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集計対象は『就職四季報 優良・中堅企業版2019年版』掲載の4761社のうち、「平均年収」に有効回答があり、従業員数が300人以下だった1384社だ。また、グループ企業の従業員数を含めると1000人以上になる企業は、除外した。

調査時点は原則2017年9~10月(一部は2017年2月時点)のため、その時点で終了した決算期の平均年収であることを了承いただきたい。また、総合職のみの平均年収や組合員のみの平均年収といった、回答に条件がある企業の場合は、ページ下部の注釈欄に記した。

注目される平均年収1位は、昨年の当ランキングに引き続き、M&Aアドバイザリーを中心としたコンサルティング業のGCA(東京都、平均年収2139万円)だ。2018年1月3日の配信記事「平均年収『トップ500社』最新ランキング」でも、全上場企業で唯一2000万円台となっている。従業員139人で平均年齢も37.2歳と若いため、若手~中堅社員でも能力次第で十分に稼げる企業であるといえそう。初任給も37.5万円と、今回の調査の中で、2番目に高い金額だった。有給付与日数も、法定の20日より多い25日と、非常に好待遇である。

コンサルや地方のマスコミが上位に

コンサルティング業からは、企業IR(投資家情報)とSR(株主情報)のコンサルティングに特化したアイ・アールジャパンホールディングス(東京都、1089万円)が、ホールディングス社員7人の数字ではあるが5位で、大企業向け戦略コンサルとVB投資・育成を手掛けるドリームインキュベータ(東京都、1066万円)が6位と、トップ10に3社がランクインしている。コンサルティング業は、給与も待遇もいい会社が多い一方、採用数は少なく、入社するだけでも厳しい競争になる。

2位は九州朝日放送(福岡県、1313万円)で、昨年より1つ順位を上げた。8位の東北放送(宮城県、1016万円)や、18位の新潟放送(新潟県、882万円)など、上位には地方のテレビ局の名前が目立つ。狭き門ではあるものの、27位に入った秋田魁新報社(秋田県、830万円)といった地方新聞社も含め、地方のマスコミ関連企業は給与が高い傾向だ。時事問題や論作文問題など、難易度の高い筆記試験が課される傾向があるものの、各地域で重要な地位を占める名門企業が多いので、Iターン就職やUターン就職を考える就活生には狙い目だろう。

また、3位に入ったベンチャーキャピタル国内最大手のジャフコ(東京都、1110万円)、や、4位の不動産ファンド運営のケネディクス(東京都、1099万円)など、証券・投資関連企業が上位にランクインしている。

そんな中で注目したいのが、7位に入ったレーザーテック(神奈川県、1048万円)だ。X線テレビの開発で創業した後、顕微鏡の自動焦点装置を発明、現在では半導体検査装置であるマスクブランクス検査装置で世界シェア100%を誇る。まさに高い技術力を駆使し、ニッチな事業領域で世界に羽ばたく、優良中小企業の代表格といえるだろう。優良・中堅企業版には、こういったグローバルニッチトップ企業を多数掲載しているので、ぜひ詳細に読み込んで企業研究に役立ててほしい。

なお、今回集計した従業員300人以下で有効回答があった1384社を見ると、平均年収は539万円、平均年齢は39.7歳。平均年収1000万円を超える企業は9社となった。

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