新しい発想のハリネズミ店が人気を呼ぶ理由 動物の商売は健康管理が難しいというが…

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今は売り手市場で、よい人材を確保するのは困難だが、同社では求人広告に100人もの応募があったそう。条件的にも決して有利ではないが、優秀なスタッフを集めることができた。「ハリネズミが好きだから」「ハリネズミの世話をしておカネがもらえるなんて一石二鳥」ということのようだ。

難しいのは動物の健康管理

動物の商売で難しいのが、動物に負担を与えず、健康な状態を維持していくこと。たとえば猫カフェは、猫にかかる医療費でほとんど儲からないという話も聞く。ハリネズミは弱い動物ではないそうだが、上記の説明のとおりストレスに気を遣っているほか、温度管理も細かに行う必要があるという。

「アドバイザーとして、動物を扱う業態の経験者に入ってもらっています。また将来的には病院と提携することも考えています。というのは、当店ではいずれ、カフェでお友達になったハリネズミをそのまま引き取ってもらう、つまりペットショップも兼ねる業態に移行する予定だからです」(清水氏)

飼育係社長の清水正樹氏。オンラインショッピング事業、専門家マッチング事業などを手掛けるエンファクトリーの副社長と、ウェブサービス提供を行うflascoの代表でもある(筆者撮影)

ドールハウスケージなどのオリジナルグッズも販売できるので、利益を見込むことができる。さらに、清水氏によると、ハリネズミの寿命は2~4年。カフェで一生過ごすよりは、かわいがってもらえる人に飼ってもらったほうがよい、という考えもある。

では、反響のほどはどうだろうか。

「ホームページの立ち上げには、アクセス数が400以上になりました。これは多いほうだと思います。土日の昼間は満席で、ときどき行列ができるほど。約100人というところで、平日はその半分ぐらいですね」(清水氏)

清水氏によると、想定よりよい数字とのこと。もっとも、これはあまりPRをしていなかったスタート時の来客数。客が多すぎるとハリネズミ1匹あたりにかかる負担が大きすぎるので、20匹増員してから宣伝を本格化する予定だそうだ。

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