「先制攻撃論」がトランプ政権内に燻っている

消えぬ米朝戦争懸念

 1月11日、平昌冬季五輪の来月開催を控えた韓国と北朝鮮が今週2年ぶりに行った南北会談によって、北朝鮮による米国を射程に収めた核ミサイル開発を巡る戦争の脅威は、ひとまず緩和された。写真はトランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩氏。2017年9月撮影または発表(2018年 ロイター/Kevin Lamarque, KCNA/Handout via REUTERS)

[ワシントン 11日 ロイター] - 平昌冬季五輪の来月開催を控えた韓国と北朝鮮が今週2年ぶりに行った南北会談によって、北朝鮮による米国を射程に収めた核ミサイル開発を巡る戦争の脅威は、ひとまず緩和された。

だが、緊張緩和は長続きしない可能性がある。北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は、米国の要求に屈し、自らの生き残りに不可欠だと考える兵器プログラムの放棄交渉に応じる構えを全く見せていない。

強硬派は依然として悲観

9日に行われた南北会談によって、各国の発言は和らいでいるものの、トランプ大統領を含めた米政権内の強硬派は依然として、これが事態打開につながる可能性を悲観している、と米政府高官は指摘する。

ここ数日のメディア報道によれば、正恩氏の考えを改めさせるため、戦争に発展するリスクがあっても、北朝鮮に対する限定的な先制攻撃を検討したいとの考えをトランプ大統領が抱いていることを複数の政府関係者が明らかにしている。

だが、米政権内部で意見は割れている。

マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は大統領側近の中で最も声高に、より積極的な軍事的アプローチを主張。一方、ティラーソン国務長官やマティス国防長官、米軍指導部は、慎重に外交選択肢を尽くすべきだとの立場をとっている。政府高官5人が明らかにした。

ホワイトハウスの米国家安全保障会議(NSC)担当者は、トランプ政権が「軍事面と非軍事面の双方で、常にさまざまな選択肢を検討している」と述べたが、側近間の意見相違については発言を避けた。

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