冬ドラマにジャニーズ主演が溢れかえる理由 強気の全方位営業はスゴいのかやりすぎか

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各局にとっても、「PR面で後押しが期待できる」のは心強く、他にここまでのことを行っている芸能事務所はないでしょう。やはりビジネス的な視点で見ると、ジャニーズ事務所は営業力の強い会社と言い切れるのです。

一般層は「演技力・役柄へのフィット」志向に

ただ、どの業界でもそうですが、営業力の強い会社は「何かと叩かれやすい」のが常。批判の声をあげるアンチが存在するのは仕方ないとしても、一般層からも疑問の目を投げかけられてしまうことがよくあります。

ジャニーズ事務所や所属タレントが最も叩かれるのは、まさに今期のような連ドラ主演。近年連ドラでは、人気やルックスよりも演技力や役柄へのフィットが優先される傾向が強く、ジャニーズタレントの主演作が発表されると必ずと言っていいほど批判の声があがります。

また、以前より視聴率がふるわないケースが増え、「初回がまずまずでも、回を追うごとに右肩下がり」という作品も少なくありません。作品名や個人名をあげるとコラムの主旨から外れるので挙げませんが、昨年も1ケタ視聴率のものがいくつか見られました。ジャニーズ事務所としても、そんな結果を踏まえているから、「視聴率の影響が少ない深夜帯で主演させる」という戦略が増えているのではないでしょうか。

ジャニーズに限らずアイドルは、バラエティ番組でMCやメインゲストに相応しい存在感を放つ反面、演技力や役へのフィットが最優先される現在の連ドラで主演を務めるのはハイリスクそのもの。しかし、ここに関してジャニーズ事務所の営業は極めて強気であり、「主演ありき」「かっこいい役ありき」で売り込みを続けています。

ネットの普及で一般層の志向が可視化されるなど、強気の営業だけで押し通せるほど簡単な時代ではなくなりました。強気の営業に対する一般層の反発は年々強まりつつあり、連ドラに限らず「適材適所でない」と感じたキャスティングには、放送前から容赦なくバッシングの声があがっています。

これは裏を返せば、一般層の志向を受け入れず「演技力や役柄へのフィットよりも、人気やルックス重視」のキャスティングを採用するテレビ局側の問題ということ。2010年代に入ってから、ゆるやかにその問題は改善されつつありますが、一般層からすれば「まだまだ不十分」「いつまで同じことを続けているのか」であり、そこかしこに不満の声を見かけます。

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