メルカリ「即時買い取り」、CASHと何が違う? フリマとの「使い分け」ニーズを掘り起こす
メルカリで売買を行う際には、相場を見ながら値付けし、商品が魅力的に見えるよう写真を工夫し、値下げ交渉のメッセージに対応し、きれいに包装して発送し……と、やるべきことがそれなりにある。ユーザーや出品数が増えるにつれ、”売り場”で埋もれないためのノウハウも求められるようになってきた。
最近はこうした煩雑さを指し、「メルカリ疲れ」という言葉も聞こえ始めている。一方の即時買い取りであれば、ユーザー自身では金額を決められないものの、ユーザー間のやり取りや梱包の手間を大幅に減らせる。山田進太郎・メルカリ会長兼CEOも今年9月の東洋経済の取材に対し、即時買い取りサービスの可能性について次のように言及していた。
「CASHは面白いサービスだし、参考にすべき部分はある。メルカリは出品しても売れない場合があるので、その受け皿として買い取りみたいなサービスをできないかという議論は出ている。特定の他社をすごく意識しているわけではないが、自分たちのサービス作りにも取り入れられるエッセンスが必ずあると思って注視している」
査定金額は順次見直し中
CASHとメルカリナウ。ユーザーが最も気になる点は、どちらのサービスのほうが利便性が高いか、ということだろう。
まずは買い取り価格。両サービスとも1アイテムあたりの最高買い取り金額を2万円に設定しているが、査定基準は順次見直されているようだ。CASHウェブサイト内の「よくある質問」の中でも、「アイテムの市場価値はリアルタイムで変動するため、(同じ商品を複数回査定した際)前回と同じ査定金額にならない場合があります」と書かれている。
それぞれの特徴としては、CASHが初回利用時の最低買い取り金額を1000円に設定している点、メルカリナウがメルカリ内での同カテゴリー商品の売買実績データを解析して査定額を算出している点を挙げられるが、現時点で目立った優劣があるとはいえない。
ちなみに記者の私物であるザ・ノース・フェイスのデイパック(冒頭写真、アマゾンにて1万6000円で購入、約3カ月間使用)は、CASHが1000円、メルカリナウが1270円という査定結果になった(12月26日時点)。
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