阪急が新線建設にやる気を出した4つの理由 なにわ筋連絡線・伊丹空港連絡線…計画続々

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阪急が構想するなにわ筋連絡線・新大阪連絡線・伊丹空港連絡線とその周辺の路線概略図

新線構想の接点となるのが、大阪市淀川区の十三駅だ。阪急梅田駅から3分。宝塚線、神戸線、京都線の3本線が集まるジャンクションで、乗降客数は阪急線内で6位。乗換客を含めれば梅田駅に次ぐ重要拠点となっている。

5つの構想がすべて実現すれば、十三駅には、伊丹空港や関西空港、新大阪、難波、堺などから直通列車が乗り入れてくる。

阪急が新線に積極的な理由

阪急は、なぜ鉄道新線に積極的となっているのか。その理由を4点指摘したい。

まず、阪急が乗り入れを希望するJR北梅田駅の工事が2016年10月から本格的に着手されたことがある。

JR大阪駅の北側で整備されているJR西日本の北梅田駅の建設現場。なにわ筋線と阪急なにわ筋連絡線もここに乗り入れる予定だ(筆者撮影)

JR東海道線支線(新大阪―福島)の地下化と新駅が2023年春に完成すると、JR西日本の関空特急「はるか」などが乗り入れる予定だ。なにわ筋線の開業は2031年の予定で、JR西日本と南海の関空アクセス列車が難波地区と新線を経由して北梅田駅までやってくる。南海は最速38分、JRは40分で北梅田駅と関西空港駅を結ぶ。

90年代、なにわ筋線の起点は新大阪駅を想定していたが、JR東海道線支線と北梅田駅を共有する形に変更された。建設費を圧縮して事業性を改善するためで、ゆえにライバルとなる南海はJRに駅使用料を払って乗り入れることとなる。JR地下線と新駅の工事が本格化しているうえに、2018年度の政府予算に盛り込むため国への働きかけも始まった。阪急も早めに手を挙げないと北梅田駅への乗り入れは難しくなる。決断するには最後のタイミングだった。

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