ほぼ日、上場初の「株主ミーティング」の全貌 計8時間半、講演会や質問会も開催
11月26日の日曜日。約400人の株主が集まり、「ほぼ日」の株主総会が開かれた。今年3月にジャスダックに上場、8月本決算のほぼ日にとって、上場後初の株主総会だった。
「なるべく多くの個人株主に直接会いたい」という糸井重里代表の強い意思を反映し、会社勤めでも足を運べそうな日曜日にあえて開催。ほぼ日の株主は計1783人だから、2割強の株主が糸井代表に呼応したことになる。
会場は神宮球場と道路を挟んで向かい合う日本青年館。当日は行楽日和で、近隣の銀杏並木は紅葉目当ての見物客でごった返していた。青年館の本会場と2つの中継会場では足らず、同じ通り沿いにあるほぼ日の本社にも、中継会場が2カ所設けられた。
のっけから糸井代表の「個性」全開
総会は定刻通り10時10分から開始。糸井代表が議長を務め、両脇をCFO(最高財務責任者)の篠田真貴子氏と、社外取締役で遊技機の企画・開発・販売会社、フィールズ創業会長の山本英俊氏が固めた。
糸井代表は手元の紙を「まずは代表取締役どうぞ」と棒読み。読む紙の順番を平気で間違えて隣の篠田氏に指摘されるなど、「物事を型どおりに進めるのが体質的に不得手」と自称する「個性」がのっけから全開だった。
糸井代表による事業報告と議案説明の後、質疑応答が始まった。質問に立った株主は7人。糸井代表が雄弁になったのは、従業員育成に関する質問があったときだ。
糸井代表は「開かれた会社でありたいと思っている」と切り出し、「今日もほぼ日の乗組員(=従業員)全員で株主をお迎えしている。案内に立っている者など皆、乗組員だ」と話を展開した。
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