トップはみずほフィナンシャルグループ(1365人)、2位に三菱東京UFJ銀行(1050人)が入り、メガバンクがワンツーを占める形になった。昨年はメガバンクがトップ3を独占したが、今年の3位には大和ハウス工業(880人)がランクイン。3メガの一角である三井住友銀行は、5位(800人)に順位を下げた。
マイナス金利の影響によって、銀行は収益環境が悪化しており、業務の効率化を見据え、各銀行が行員数の削減方針を打ち出している。新卒採用にも影響が出ており、メガバンクは3社とも、採用人数を大幅に減らした格好だ。みずほフィナンシャルグループが昨年の1880人から約500人減、三菱東京UFJ銀行が1250人から200人減、三井住友銀行にいたっては1450人から4割以上減という数字となっている。来年の採用でも銀行は採用数を抑制する可能性が高いと思われる。
金融関係では、損保や証券にも、一定の調整が入ったようだ。7位損害保険ジャパン日本興亜(687人、昨年893人)、19位三井住友海上火災保険(520人、昨年638人)、40位SMBC日興証券(365人、昨年500人)などは、前年比で100人超の減少となっている。とはいえ、金融はトップ10に4社が、トップ200に43社がランクインしており、依然として採用人数の水準は高い。
マイナス金利が影響?金融の採用減が際立つ
そのほか、4位三菱電機(870人)や6位富士通(750人)、9位パナソニック(650人)など、大手電機メーカーの存在感が大きい。
ここまで取り上げた企業は、いずれも企業規模が大きく、従業員数も多いので、採用人数が多いのは自然だ。一方、規模は相対的に小さいものの、成長に伴って積極採用を行う企業もある。たとえば、8位スギ薬局(660人、50人増)、39位クリエイトエス・ディー(380人、80人増)、43位日本調剤(345人、100人増)などのドラッグストア・調剤薬局は、採用数を増やしている様子がうかがえる。
採用人数が多い企業には、規模や成長の観点から、安定や安心を感じる学生も多いはずだ。ただ、大量離職を見越して大量採用を行う企業が存在する可能性には、注意してほしい。積極採用の背景にある理由はしっかりと調べておくとよいだろう。
採用人数が多ければ、それだけ内定獲得のチャンスは拡がるはずだ。ただ、超がつくほどの人気企業では厳選採用は変わらず、驚くほど狭き門である場合も多い。2019年卒の就活戦線も売り手市場になるとの声が大半。だからといってのんびり構えず、3月の広報解禁までに、業界研究や企業研究をしっかりしておくことをお勧めしたい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら