DMMがあの「CASH」を70億円で買収するワケ

社員6人のスタートアップのどこが凄いのか

——実際にはどうでしたか。

光本:性善説でも大丈夫だということがわかりました。お金を受け取った人のほとんどの人が、ちゃんとアイテムを送ってきてくれました。

——それならCASHは大成功。会社を売る必要はありませんよね。

光本:それが失敗したというか、成功し過ぎたというか。うまくいかなかったんですよ。口コミで評判が広がって、想定をはるかに超えるアイテムが集まってしまったのです。

——いくつ集まったのですか。

光本:1万個です。小型トラック1台で大体、段ボール箱500個ですからトラック20台分。買取金額は3億6000万円に達しました。あっという間にオフィスがアイテムで満杯になり、仕方がないのでサービス開始から16時間でサイトを一旦、閉じました。

CASHはなぜ人気になったのか

——ネットオークションにはすでに「ヤフー・オークション(ヤフオク)」などの先行サービスがあり、今は新しいフリマアプリも急成長しています。後発のCASHはなぜそんなに人気を集めたのでしょうか。

新興のフリマアプリが急成長したのはヤフオクより手軽だったからだと思います。一方で利用者の間には「フリマアプリ疲れ」という声も聞こえてきます。フリマアプリでアイテムを高く売るには、きれいな写真をアップしなくてはならないし、気の利いた売り文句も必要です。買い手からの問い合わせにいちいち答えるのも面倒だし、梱包もきちんとしないと評判が悪くなる。

CASHは利用者を信じる性善説に立つことで、こうした面倒な部分をすべて取っ払いました。それが爆発的な人気になった理由だと思います。しかし、会社としての体力が必要なビジネスであることも分かりました。

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