メールだけだと、「昨日あんなに元気だったのに」「じつは二日酔いじゃないの?」などと疑われることもある。それを防ぐためにも、頑張って電話をして、状況を伝えたほうがいい。
検査の結果、インフルエンザやノロウイルスなど、伝染力の強い病気に感染していたことが、あとからわかることがある。そうした時、「明日連絡する時に伝えればいいか」と放置するのはNG。すみやかに上司に病名を伝えよう。
病気によっては、会社でも対応が必要になるからだ。ノロウイルスは最たるもので、職場の消毒が必要。「感染者がいなくなっても3日間は共用トイレを消毒する」などのルールがある会社もある。インフルエンザにしても、そうとわかれば、職場の人たちも早めに医者にかかるなどの対応がとれる。
病名によっては出社禁止期間が設定される場合も
「体調不良で休んだ後輩の仕事を引き継いだが、前日までの作業状況が日報に書かれていなかったり、必要なデータがどこにあるかわからなかったりして、すごくやりづらい。結局、後輩の仕事で半日潰れてしまった……」と不満を述べるのは、IT企業に勤めるSさん。普段からパソコンの中のデータを整理していなかったり、日報をいい加減に書いていたりすると、こうした時に職場の人に迷惑をかけることになる。普段から「風邪などで休んだ時に、スムーズに仕事を引き継げる」状況をつくっておくことが大切だ。
労働安全衛生法などで、特定の伝染病にかかった人は職場への出勤が禁じられているが、その病気はエボラ出血熱やSARS、鳥インフルエンザなどごくわずか。普通のインフルエンザやノロウイルスは対象外で、法的には出勤を禁じられることはない。
だからといって、自分の判断で勝手に出社して良いかというと、それはNGだ。2次感染を防ぐために、それぞれの会社が、インフルエンザなどにかかったときの出勤ルールを定めていることは少なくない。たとえば、「インフルエンザは、熱が37度未満になってから、48時間経過したら出勤OK」といった具合だ。もしインフルエンザなどにかかったら、就業規則や内規をチェック。加えて、伝染力の強い病気にかかった時は、いつから出社していいか、医師に判断をあおごう。
病気が治って出社した時には、休んでいた時にフォローしてもらったお礼を言うのは、当然のマナー。ただ、この時、気をつけたいのは、お礼を言う相手だ。仕事を引き継いだ上司や先輩にしか言わない人がいるが、他の同僚も、大なり小なり、フォローしてくれていることは少なくない。そうした人たちにもお礼を言わないと、「あいつが休んでも、もう助けない」と思われかねない。お礼は、自分の部署のすべての人に言うようにしよう。
体の調子が悪い時ほど、自分の素が出るもの。そんな姿を職場の人はさりげなく見て、人間性を判断している。最低限の気づかいは忘れないようにしよう。
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