――景気が緩やかに拡大して、市場の安定していることも危機感が薄れている一因でしょうか。
本来は、悪い金利上昇によって財政運営に警告が発せられるはずだが、今の日本では、債券市場の機能が日本銀行のオペレーションによって完全に麻痺してしまっている。イールドカーブコントロールで短期金利をマイナス0.1%に、長期金利をゼロ%近辺にピンで止めたようになっているからだ。
そこでカギとなるのは為替市場の動向だ。どこかで財政問題が円の信用問題に転じて、円を売る投機的な動きが加速すれば、悪い円安が起こり、インフレが進んで、日本がピンチになることが将来的には想定される。
ところがそうした動きはしばらく起こりそうにない。市場では中国という日本よりもっと大きいリスクファクターが意識されてしまっているからだ。
この記事は有料会員限定です
残り 1827文字
