名古屋「迷駅」が生んだ?4分だけのバス路線 鉄道2路線が通る「ささしまライブ」へ直行
ささしまライブ24の最寄り駅は、三角形の西端近くにある名古屋臨海高速鉄道あおなみ線のささしまライブ駅と、さらに跨線橋を渡った先にある近鉄名古屋線の米野駅だ。
あおなみ線は、万博に間に合わせるべく2004年の秋に開業し、この際にささしまライブ駅が誕生した。名古屋―ささしまライブ間はわずか800mで、所要時間は2分弱、運賃は200円だ。
だが、名古屋駅のあおなみ線ホームはほかの路線とやや離れ、JR名古屋駅の最南端に飛び出した形で存在する。このような場所にホームができたのは、同線が名古屋貨物ターミナルへの貨物線を旅客営業できるようにした路線のためだ。
JR在来線各線を挟んで東側には近鉄名古屋駅と名鉄名古屋駅があるが、近鉄・名鉄とあおなみ線ホームを直接つなぐ道はない。乗り継ぐにはまず北に行き、JR名古屋駅の中央コンコースを通ったうえで南下する必要がある。コースによって距離はやや異なるが、おおむね400m程度で、電車の降車位置によっては500m近く歩くこともある。
駅前からすぐ乗れるバス
一方、新設された「ささしまウェルカムバス」の停留所は、名鉄・近鉄の名古屋駅改札を出てすぐ東側にある。乗車は駅から道を隔てて反対側にある高層ビル「ミッドランドスクエア」の前で、降車は名鉄名古屋駅に隣接した場所だ。
バスの所要時間は、名鉄バスのサイトに「標準所要時間」として、名古屋駅(ミッドランドスクエア前)→ささしまライブ24が4分、ささしまライブ24→名古屋駅(名鉄名古屋駅前)が8分となっている。この所要時間の差は、名古屋駅行きが発車後にグローバルゲートを一周することもあるが、それ以上に名古屋駅前への道が渋滞するためと思われる。運賃は210円で、あおなみ線や近鉄より高い。
だが、名古屋駅周辺は駅が開業して以来、東側が発展してきた。駅西は国鉄がJRになってから急速に発展したが、東側とはいまだに差がついており、高層ビル群もすべて駅東側に集中している。あおなみ線は10月から名古屋―ささしまライブ間限定の往復割引乗車券を発売開始したが、東側の名鉄・近鉄駅前からすぐの場所で乗り降りできるバスの利便性は高い。
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