トルコ人エリートが語る、東京勝利への本音

2020年に向けて、未熟なマスコミは成熟するか?

グローバルエリートの講評

グローバルエリートの講評も何も、ご覧のとおりトルコの方々は東京五輪を本当に祝福していることが、私の友人の事例からも見て取れるだろう。

私はケレムさんに「手心加えず、リップサービスなしに、本当に一般的にトルコ人が思っていることを送ってほしい」とお願いしたので、どうやらこれは本当である。餅は餅屋に、トルコ事情はトルコ人に、ということで、実際、トルコ人の親しい友達に本音を聞いたのでまず間違いないだろう。

ただこの“トルコからの日本評”の中にはすでに失われた日本の伝統的美点もいくつか言及されているので、五輪成功のためにもこれらを取り戻すべく、今後の一層の努力を見てみたい。

たとえば不況が続いて精神がすさんだからか、冒頭で紹介したように低俗な週刊誌の小見出しは今でも嫌韓・嫌中をビジネスのネタにしているし、ネットや新大久保でのヘイトスピーチをトルコ語に翻訳したら、わが友・ケレムさんは卒倒することだろう。

“勤勉さ”に関しても、どうも“勤勉”に働かずに若者や会社にのしかかっているオジサンも結構見てきた気がする。“知的さ”に関しても、あのゴールデンタイムのバラエティ番組の数々をトルコ語に翻訳すると、わが友・ケレムさんは気絶されるのではないか。

親切で知的で、名誉を重んじる社会に成熟するために

最後に「汚職などの不名誉があれば自害してまで名誉を重んじる」という伝統に関しては、もはやNHK日曜夜8時の大河ドラマの中でしかないのではないか。いや、最近は大河ドラマでもこのようなシーンは消え去った気がするが、国民や社会に対して平気で嘘をつき、原発汚染水をめぐる不透明か誤っている情報提供に、国民が不感症になってしまっている。

しかしながらケレムさんがいうように、日本は諸外国からの影響を大いに受け、取り入れながらも、独自の日本文化を維持しており、それが日本という国の大きな魅力になっているのは、紛れもない事実である。

2020年の東京オリンピックに向け国際的な視点に視野を広げ、人々が“国内でだけ流通しているおかしな偏見や的外れな敵対心”から解放されることを願ってやまない。

トルコの皆さんの“優しく勤勉で知的”という対日評価が2020年の社会に本当に当てはまるよう、社会が、とくにメディアが今より格段に成熟していくことを祈りたい。

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