911カレラと競い合う「AMG GT」新仕様の実力 メルセデスの最高峰スポーツは何がスゴいか

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しかし911カレラはベースグレードからしてハイパフォーマンスであり、「S」や「ターボ」、さらにはサーキットでの全開走行まで涼しい顔でこなす「GT3」など多数のグレードを取りそろえている。メルセデスがこれに打ち勝つには、一般向けに作られた既存モデルをハイパフォーマンス化する通常のAMG手法では性能面やパッケージ面で難しい。

すべてをAMGのためだけに(写真:Mercedes-Benz提供)

日常に非日常を与えるようなモデル

そこですべてをAMGのためだけに、サラブレッドのようにこのAMG GTを作り上げたわけだ。

だからこそ、まずAMG GTを通常のAMGモデルのようなイメージでとらえるのはやめたほうがいい。各国のレースシーンではすでにAMG GTのレース規格車両「GT3」が見事な成績を収め続けているが、レースシーンまで視野に入れた本格スポーツモデルこそ、その姿である。

すでにAMG GTには2015年の登場当初から、4リットルV型8気筒を2つのターボで武装した最大出力462馬力、最大トルク600Nmの「ベースグレード」と、それを基軸に最大出力を48馬力増強した510馬力・最大トルク650Nmを誇る「S」が存在する。

そこに2017年5月、公道を走れるレーシングモデルとしてレースシーンからのフィードバックを受けた「R」を追加。「S」に対して75馬力も強化した最大出力585馬力・最大トルク700Nmのエンジンを積み、それに見合う専用ボディを採用している。

この3グレードに加えた今回の「C」の存在。ポジショニングは「S」と「R」の中間。Sの刺激では満足できず、かといってRほどの非日常感はいらないというユーザーを満足させるためのモデルである。

「実際、AMG GT『C』をなぜつくったのか?」という筆者の質問に、開発者はこう答えた。

「AMG GTは日常に非日常を与えるようなモデルで、その非日常体験には、要求に最適に応じることが必要です。排気音、加速力、ハンドリングといった味付けへの好みは千差万別なので、AMG GTは電子制御も使いながら乗り味を変えられるし、今回のようなグレードの細分化も大事です。この『C』はカスタマーからの要求に応じた結果でもあります」

触れてみると、まず見た目の迫力や存在感がベースやAMG GT「S」とはまったく違う。AMG GT「R」と同様に左右合計57mmも幅が拡張されたリヤオーバーフェンダーがつき、相応の極太タイヤ305/30R20を履く。これだけで見た目のカッコよさは当然として、ワイド&ローの地面に吸い付くような低重心のどっしり感が強まり、旋回力が格段に向上。また外からはわからないが、AMGとして「R」にだけ与えていたリアタイヤも操舵する機構を「C」にも採用した。

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