マツダ「ロードスターRF」乗ってわかった実力

最新スポーツカーはこんなにも快適で楽しい

ボディと同じ金属製の屋根(ハードトップ)が特徴的なマツダ「ロードスターRF」のリアスタイル(写真はすべて記者撮影)

横浜を出発して伊豆半島までの道すがら。昨年末に発売されたばかりのマツダ「ロードスターRF」のマニュアルトランスミッション(MT=手動変速機)モデルを運転してすぐに気づいたのは、驚くほどスムーズに走らせているということだった。

「走る」「走っている」ではなく「走らせている」。左足でクラッチを踏んで左手でギアを選び、クラッチを再びつなぐ。その動作を延々繰り返すMT車に普段はほとんど乗る機会がなく、今はオートマチックトランスミッション(AT=自動変速機)のマイカーしか持っていない自分の運転が「あれ? うまくなった?」と錯覚したぐらいだ。

初めてマイカーを買ったのは1996年。大学3年生のときだ。ガソリンスタンドのアルバイトで貯めた数十万円を頭金にしたローンで、6年落ちの「スカイライン」(日産自動車)を中古で手に入れた。平成2(1990)年式、4ドア。「R32」の型式でファンに親しまれていた車種だ。

本当はターボ(過給器付き)エンジン搭載のハイパワーな仕様が欲しかったが、予算をはじめとする諸事情で自然吸気エンジンのモデルに落ち着いた。その代わり、MT車という点だけは譲れなかった。「MTでなければスポーツカーじゃない」という凝り固まった考えに支配されていたカーマニアの若造だった。

MT車を手に入れた若造が陥った理想と現実のギャップ

そんな思いで手に入れたMT車だったが、理想と現実のギャップには苦しんだ。加・減速の度合いに応じて、右足のアクセルとブレーキ、左足のクラッチ、左手のギアをうまく調整しないとクルマの動きがガクガクしてしまう。運転の経験とテクニックがなさすぎた事実は否めないものの、疲れていたり、心配事を抱えていたりするときなどは特にそう。「心技体」が本当にうまくそろわないとスムーズに走らせられなかった。

それは自分のスカイラインだけではなかった。当時、友人・知人の「シルビア」「180SX」(日産)、「ソアラ」「セリカ」(トヨタ自動車)、「プレリュード」「インテグラ」(ホンダ)、「RX-7」(マツダ)などの同時代のスポーツタイプのMT車を運転もしくは同乗させてもらったことがあるが、どれも運転は易しくなかった。同乗していてもそれを感じた。いわゆるバブル期に若者が憧れ、こぞって買われたクルマたちだ。

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