公営競技やパチンコ、実態は賭博解禁済み? 麻雀プロ弁護士が賭博について問題提起

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――カジノについてはどう考えていますか?

今のところ、民営になるのか、公営になるのかわかりませんが、もし民営になった場合、民営の賭博場を法律上認めることになります。そういう状況で、単純賭博罪を存在させることが、法律上整合性があるのか、改めて考えるべきだと思います。法律は論理的に整合していないといけません。

カジノは認める。競馬は認める。パチンコも事実上認める。ただ、単純賭博罪は処罰する――。そんな状況が、法体系として整合性がとれているのでしょうか。そういうところは、しっかりと考えていくべきです。

パチンコは、賭博として全面的に認めたうえでしかるべき規制をすべきでしょう。ささいな金額の賭け麻雀もそうあるべき。市民権を獲得している賭博については、公認した上でしっかりと規制(コントロール)していくべきだと思います。

カジノができるにあたっては、賭博とはどういうもので、どんな問題点があるのか、感情的でない冷静な議論をしてほしいと思います。今まさにそういうタイミングが来ていると思います。

実際には問題のないケースも

――今後はどんな活動をしていきますか?

賭博罪って死文化しているにもかかわらず、強い萎縮効果があるんですよ。面白いコンテンツを思いついても、賭博罪にあたるかなって気にして、ためらっちゃう。これって本当に不当だなって思います。そこをサポートするのが私の役割です。賭博罪の要件は複雑なので、実際は問題ないケースも多いんですよ。面白いことを思いついた人を無用な萎縮から解放させられるような弁護士でいたいですね。

あと私は麻雀プロでもあります。麻雀は、おカネを賭けなくても楽しいゲームです。おカネではなくプライドを賭けて打つ麻雀はほんとに楽しい。食わず嫌いしている人は多いと思いますよ(笑)。やればハマります(笑)。

「AbemaTV」などの影響で、最近は麻雀プロの知名度もかなり上ってきました。強いうえにタレント顔負けのトーク力があるような才人もいます。若くてイケメンのプロが増えてきているのも時代を考えると心強い(笑)。賭けない麻雀の楽しさや麻雀プロの魅力を伝えるような活動も積極的にしていきたいですね。

津田 岳宏(つだ・たかひろ)弁護士
京都弁護士会。京都大学経済学部卒業。著書に「カラマーゾフを殺したのは誰か?世界の名作でリーガルマインドを学ぶ」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)「弁護士には聞きにくいー知って助かる!法律相談」(青春出版社)、「賭けマージャンはいくらから捕まるのか」(遊タイム出版)など。
賭博法改正を願う弁護士津田岳宏のブログ
事務所名:京都グリーン法律事務所

 

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