仕事のできない人は「アポ取り」がなってない 「課長どまりの男」と「のぼりつめる男」の差
これは、私がリクルートに入社して以来、新人時代から身にしみ付いている行動習慣ですが、この組織図は、「その会社のバリューチェーン」を教えてくれる、貴重な情報源なのです。
バリューチェーンとは、アメリカの経営学者であるマイケル・ポーターが提唱する概念で、企業活動は、購買物流、オペレーション(物流)、出荷物流、マーケティング・販売、サービスなどの「主活動」と、企業インフラ、人材資源管理、技術開発、調達などの「支援活動」で構成されるというもの。
内線番号表でわかること
内線番号に描かれている部署名は、多くの場合、その会社のコア事業の部門がトップに、次いでコア事業に近い部署順に並んでいるものです。
それを見ると、会社の組織づくりへの考え方や、その会社が力を入れている領域、手薄な領域を知ることができ、商談のなかで相手の課題やニーズをつかみやすくなるのです。
たとえば、管理部門やコーポレート部門が上位に配置されていて、さらに企業規模の割には細かく人事部、総務部、経理部、財務部などまで分けて表示している場合は、管理系などの基盤が充実している企業だなと感じたりします。
のぼりつめる男は、顧客や提携先とお付き合いするにあたり、自分がかかわっている担当部署だけを見るのではなく、相手の会社組織全体を広く俯瞰(ふかん)しています。「いま直面している課題を解決するには、この部署とも協力する必要がある」「営業をかけるなら、この部署よりもあちらの部署のほうがよさそう」と、他の部署へも取引を広げたりするのです。
「隠しているわけではないけれども、表には出ていない情報」は、どの企業にもあるでしょう。それは現場でつかむべきもの。のぼりつめる男は、それを「受付」という、誰もがあたりまえに通る場所で、逃さずつかんでいます。
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