鉄道は「EV・自動運転」時代に生き残れるか コスト低下と自由度の高さに地方では大敗?
今年9月、電気自動車に関する大変革が相次いで報道された。
9月14日 VW25年にEV300万台
9月16日 22年に完全自動運転 販売の3割電動車に ルノー・日産が宣言
これらはすべて、日本経済新聞の1面トップ記事のタイトルだ。さらに、9月18日には、「消える給油所 20年で半減、燃料は自宅で EV普及の好機」という記事も出ている。
一見、自動車業界の動向とだけ見えてしまうが、実は、この動きこそ鉄道の将来に暗雲をもたらすものなのだ。
その理由は、大きく2つある。EVによってガソリン車よりランニングコストなどが低下することと、自動運転による究極のバリアフリー実現の2つだ。どんなことが起こりうるのか、それぞれについて考察してみた。
距離単価が圧倒的に安いEV
現在主流のガソリン車では、1リットルで何km走ることができるかという燃費が基準とされることが多い。車種により差があるものの、ハイブリッド車の登場で、軽自動車から大型車まで、乗用車であれば概ね1リットルで20km程度を走ることができるようだ。もちろん、カタログスペックではもっと燃費がよくなっているし、走り方でも変わるので、あくまでざっくりした数値である。
ガソリン価格は変動があり、地域や販売店によっても異なるが、資源エネルギー庁が公表している10月4日の給油所小売価格調査では、レギュラーガソリンの全国平均は1リットル133.7円となっている。これらの数値から、いまのガソリン車の距離単価は約6.7円/kmとなる。
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