浴室の数や露天風呂やサウナの有無、貸切風呂の種類など、HPで写真もチェックして比較してみよう。特に日帰り入浴の客を受け入れている温泉宿は、いっそう風呂の設備に力を入れており、湯上がり後もくつろげるスペースが併設されていたりアメニティ類が充実していたりする。夏場ならプール施設付きホテルでも同じ理屈がいえる。宿泊者が共有で使える設備が豪華なら、たとえ部屋が低層階でも満足度は高くできるのだ。
次にポイントになるのは夕食。昔ながらの旅館やホテルの食事といえば、海の物と山の物がお造りになったり揚げ物になったり、その後は鍋になったり陶板焼きが出たり……というパターンが多い。しかし、魚より肉がいい、いやそれよりフライドチキンが食べたい、などと食の好みは千差万別で、家族といえど一致しない。そのために満足度が下がるなら、バイキング形式の宿のほうが気楽だろう。
小さな子どもがいてもお子様向きメニューがそろっているし、カラフルなスイーツもある。旅情面ではポイントが下がるが、次の料理を中居さんが運んでくるのを待たずにマイペースで食事できる面もファミリー向きだろう。
バイキング形式をうまく取り入れた宿といえば、均一価格リゾートを思い出す。休前日でも価格を上げず、365日毎日同一料金という触れ込みで人気を博した。伊東園ホテルズ、湯快リゾート(現在は、休前日などは価格が変動する)などが代表格だが、これらは温泉地の老舗旅館をそのまま買い取り、自社グループに看板を付け替え営業するスタイル。食事は夕・朝ともバイキングでドリンクも飲み放題、直行バス付きプランもある。2食付きで1万円を切る日程もあるので人気が高い。
食事コストをカットできるバイキング形式の宿は、その分宿泊費を安くできる理屈になる。誰でも利用できる共有設備が優れていて食事がバイキング形式の宿から選ぶと、そこそこコスパがよい宿を探せるのではないか。ただし、そういう宿はファミリー客が主体になりやすいので、雰囲気を重視するカップル旅行には向かないだろうが。
ビジネスホテルは公式サイト経由が「得」
都市部での宿探しでコスパを考えるなら、どうしたらいいか。主体は、ビジネスホテルになるだろう。
出張サラリーマン向きというイメージはとうに消え、女子2人旅や3世代旅の宿泊も見掛けるようになった。もちろん、インバウンド需要も多く、必ずリーズナブルに泊まれる宿とはいえなくなってしまったが。
まず宿泊費だが、各ビジネスホテルは公式サイトでの予約がべストレート(最安)だと宣言するチェーンが増えてきた。アパホテル、スーパーホテル、東横イン、リッチモンドホテル、ワシントンホテルなどは、同日同条件の部屋であれば他の宿泊予約サイトより安く泊まれるとしている(会員登録などは必要)。つまり、宿泊予約サイトでざっと空き室を探したうえで、目星をつけたホテルの公式サイトで再度価格比較してみる、という流れが妥当だろう。
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