日経平均は反落、予想下回る中国統計を嫌気 北朝鮮の威嚇で地政学リスク再燃の懸念も

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 9月14日、東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。米国株高やドル高・円安に振れた為替を支えに、一時1万9900円台を回復する場面があった。写真は都内で2014年8月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。米国株高やドル高・円安に振れた為替を支えに、一時1万9900円台を回復する場面があった。だが、前場の取引時間中に発表された市場予想を下回る中国経済指標をきっかけに利益確定売りが優勢となり、後場にかけて下げに転じた。直近の上昇ピッチが速かった反動に加え、北朝鮮リスクが改めて意識されたことも相場の重しとなった。

TOPIXは8月7日に付けた取引時間中の年初来高値を更新したものの、終値は0.32%安と弱含んだ。業種別では空運が下落率トップ。非鉄、精密がこれに続いた。半面、石油・石炭、繊維、その他金融が上昇率の上位だった。

8月の中国鉱工業生産や小売売上高が市場予想を下回ったことで、コマツ<6301.T>や日立建機<6305.T>など中国関連株が軟化した。北朝鮮・朝鮮労働党の外郭団体が日本を威嚇する声明を出したと一部で報じられたことも、投資家の慎重姿勢を強めた。市場では「地政学リスクはいつ再燃してもおかしくない。ショートカバーや押し目買いは入るが、日本株をオーバーウエートにする投資家は少ない」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、鳥貴族<3193.T>が急伸し、一時ストップ高まで買われた。同社は13日、2018年7月期の単体営業利益が前年同期比62%増の23億6300万円になるとの見通しを発表した。値上げ効果に加え、営業時間の最適化・オペレーション等の効率化なども見込んでいる。好業績評価の買いが入った。半面、シーアールイー<3458.T>は大幅安。同社が13日に発表した2018年7月期の大幅減益予想が嫌気された。

東証1部の騰落数は、値上がり683銘柄に対し、値下がりが1231銘柄、変わらずが114銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19807.44 -58.38

寄り付き    19860.37

安値/高値   19793.85─19918.39

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1632.13 -5.20

寄り付き     1637.54

安値/高値    1631.05─1642.56

 

東証出来高(万株) 166250

東証売買代金(億円) 22501.76

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