路面電車と“ぶつからない車" マツダや東大などが実験に着手

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自動車の安全機能としては、自動ブレーキなど自律型の安全装置に対する注目度が急速に高まっている。自律型システムは、搭載する車の利用者に単独でも直接的なメリットがあるうえ、普及の拡大で機器コストが急速に下がっているためだ。

車車間通信のメリット実現には要時間

これに対して、車車間通信のメリットは、車同士が通信して初めて実現するだけに、搭載台数が少ないうちはほとんどない。自動車メーカーとしても、単独で先行的に手掛けても、メリットを利用者にアピールできないため、どうしても前のめりにはなりにくい。

レーダーやカメラなど様々なセンシング技術を組み合わせた自律型安全システムの性能向上・価格低下は著しいが、センサーの死角や遠距離情報には限界があり、車車間通信によるメリットは大きい。須田教授は「まずは、台数が少ない路面電車に設置し、車車間通信のメリットを示すことで、普及拡大のきっかけとしたい」と話している。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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