金正恩氏と抑止力に関して言えば、同氏が衝動的で残忍であり、たとえ家族であっても、自身に異議を唱えるおそれがある人物を躊躇なく殺害する一面を持ち合わせていることは明らかだ。私が知るかぎりでは、金氏は一握りの人間にしか耳を傾けていない。ただ私は、同氏をクレージーだとか、戦略的に理解に苦しむ人物とは思わない。確かに彼は、元NBA選手のデニス・ロッドマン氏を唯一の米国人の友人と見なしたり、変な髪型をしたりと変わったところはある。
だが、彼は決定的なリスクを冒すようなことはしていない。北朝鮮政府は自分たちがうまく言い逃れができると思うことを、用意周到に計算して行っている。北海道上空を通過した最近の弾道ミサイル実験のように、確かにリスクを冒していると思われる行動もある。これが深刻な事態に発展する可能性はあった。しかし、北朝鮮政府は米国がこれを実験と見なして対処しないだろう、と計算ずくのうえで実験を行ったのだ。
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