いまや読書感想文もメルカリで買える時代だ 現役教師は「一発で見破れる」と述べるが…
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「学ぶことの楽しさを伝えきれていない」現役教師は苦悩
ネット上で宿題が売り買いされていることについて、現役の教師はどう思うのか。都内の私立学校で教鞭をとる男性教師(50代)はハフポストの取材にこう語る。
「なんともグレーゾーンの話ですよね……。経済的には、たとえ夏休みの宿題でも『需要』と『供給』がある以上、そこには売り買いする人々が出てくるのは仕方ないのでしょう。大学でもレポートや卒業論文のゴーストライターがいますが、求める人がいれば、売る人もいる。ただ、それはもう教育ではない。単なるEconomyです」
「ゴーストライターの作文を生徒が出してきても、語彙力や構成力などで教員は一発で見破れますよ」
一方で、こうも語る。
「今回の話を聞いて、教員としては落胆と反省の気持ちもあります。自分自身でモノを考えて、自分の言葉で書く。その魅力を伝えるのが本来の教育です」
「こういうサービスが出てくるということは、先生も親も、学ぶことの魅力を十分に伝えられていないのかもしれません。自分が将来どういうふうになりたいか、どう変わりたいのか。人というのは変われるものですが、その魅力を伝えきれていない」
さらに、男性教師はこうも指摘する。
「『そもそも長期休暇に宿題なんて出すなよ』という本音がある気もします。英語圏だとたっぷり夏休みがあって、自分で設定したスケジュールで好きなように過ごす。日本の生徒が夏の終わりに宿題で苦しんでるとか聞くと、向こうの人達は驚きますね」