三菱「ランエボ」復活に持ち上がる期待と不満 エンジンはルノー「メガーヌ」と共通化へ
今後、三菱のエンジンもグループ内での共用化が進むはずである。2016年まで現役を務めたランエボ用の4B11Tはクライスラー(現FCA)やヒュンダイ(現代)と共同開発したエンジンブロックを基本としていることもあり、再登板は難しいだろう。そうなればメガーヌR.S.用が適役ということになる。
ほかにもエンジンの共用化を進めているメーカーがある
世界を見渡せば、ルノー日産以外にもスポーツモデルのエンジンの共用化を進めている自動車メーカーはある。たとえばフォルクスワーゲン(VW)グループのスーパースポーツカー、アウディ「R8」とランボルギーニ「ウラカン」は、5.2LのV型10気筒自然吸気エンジンを共有している。
ランボルギーニがVW傘下になったのは1999年。それ以前から独自開発のV10エンジンを積んだスポーツカーの開発は進めていたが、VW傘下になってエンジン、シャシーともにアウディとの共同開発に切り替えた「ガヤルド」となった。これによってアウディは同ブランド初のスーパースポーツR8を送り出すことが可能となった。
ガヤルドが登場した頃、「これはランボルギーニじゃない」という声がしばしば聞かれた。今のランエボに似た状況だ。しかし取材で「カウンタック」や「ディアブロ」の試乗経験もある筆者は、抜群の乗りやすさと信頼性の高さに感心した。そう思う人は多かったようで、ガヤルドは歴代ランボルギーニに最多の販売台数を記録し、2014年に現行のウラカンに切り替わっている。
次期ランエボの評価はもちろんクルマの出来次第であるが、ルノーのスポーツモデルはどれも完成度が高く、ドライバーを楽しませる術にも長けているので、期待を裏切るようなことはなく、ガヤルドのように自然に受け入れられていくのではないかと予想している。
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