ハーレー、日本で最も売れる「アメ車」の魅力 乗りやすさの追求や先進技術にも抜かりなし
昨年の自動車業界のニュースの中で、衝撃的だったことのひとつにフォードの日本市場撤退があった。かつての米国ビッグ3の一員であることに加え、第2次世界大戦前にはわが国で生産も行っており、その後もマツダとの共同開発車を販売するなど、日本との結び付きが強いブランドだっただけに驚きだった。
この結果、わが国に正規輸入されている米国車は、GM(ゼネラルモーターズ)のキャデラックとシボレー、FCA(フィアットクライスラー)のクライスラーとジープという顔ぶれになった。
日本でいちばん売れている米国車はハーレー
日本自動車輸入組合が発表した2016年度の新車登録台数を見ると、トップはジープの9745台で、2番手以降はシボレー593台、キャデラック585台、クライスラー240台となっている。
つまり日本でいちばん売れている米国車はジープ、となりそうだが、実際にはジープより売れている米国車がある。ハーレーダビッドソンだ。同じ日本自動車輸入組合の数字で見れば1万0766台と、すべての4輪車ブランドの上を行き、唯一の1万台超えを果たしている。輸入小型2輪車(251cc以上)全体では2万2204台だから、約半分はハーレーということになる。
ちなみに同クラスの国産車の数字は、全国軽自動車協会連合会が発表したデータによれば、首位はヤマハ発動機で1万2861台、以下はホンダの1万1802台、川崎重工業9244台、スズキ5756台と続く。ハーレーはホンダとカワサキの間に割って入れるほどの台数だ。
小型2輪車は多くが趣味的な乗り物であり、4輪車と直接比較することは適切ではないかもしれないが、日本自動車販売協会連合会が発表した昨年の軽自動車を除く新車の販売台数を見ると、国産車の約247万台に対し輸入車は約33万台で全体の約13%にすぎない。1ブランドで国産車全体の4分の1以上を稼ぐハーレーの勢いがここからも実感できる。
なぜハーレーはここまで人気があるのか。理由のひとつに、以前からオートバイの王様的存在として知名度が高かったことが挙げられるだろう。
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