ホンダ、「2輪的スポーツカー」という新発想 バイクのデザイナーが4輪を設計すると?
車とオートバイをミックスすると何が起こるのだろうか。ホンダの新しいコンセプトデザインは、その答えだ。
プロジェクト2&4は、ホンダの二輪と四輪のレースの歴史にちなんで名付けられ、フランクフルトモーターショーでデビューした。
ホンダのオートバイデザイナーであるマーティン・ピーターソン氏は、オートバイの自由さと車の操縦性や安定性を組み合わせた車だと説明している。動くシートによってスリル感が増し、ドライバーは車の動きを肌で感じられる。「ドライバーにオートバイの露出体験を味ってもらうためには、どこに座らせれば良いかに大分時間をかけて考えました。車では、いつも箱の中にいますが、オートバイでは外にいて、あらゆる自然環境、騒音、臭い、振動、熱、雨、想像できる全てのものに晒されます。オートバイのそんな部分をこの車に取り入れたかったのです」。
オートバイの哲学に沿ってデザイン
オープンコックピットには、ドライバーの目の前に、風よけにもなる透明なヘッドアップディスプレイがついている。ホンダのMotoGPレーシングバイク用に開発された4ストロークエンジンV-4と同じハイパワーのエンジンを使用しており、ピーク時には毎分1万3000回転で212馬力を出力する。
ボディデザインは車両のコアフレームと機能部分が見えるもので、オートバイに良くあるデザインである。「ほぼオートバイの哲学に沿ってデザインしました。通常はオートバイのデザイナーなので、フレーム部分、技術部分、機械部分をデザインするのは普通です。そのセクシーな姿を見せたかったのです」(ピーターソン氏)。
プロジェクト2&4は、創造性を刺激するというホンダのイニシアチブを示すために設計されたものであり、近い将来に生産する予定はない。しかし、ピーターソン氏は「このコンセプトの評判が良ければ、こうしたデザインの車が生産されるかも知れない」と述べた。
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