「エロ対決」セクハラ、被害女性が怒りの告発

会社の和を乱す存在として雇い止めに

――提訴の理由は、5回の団体交渉を経ても解決の兆しが見えなかったことなのでしょうか

1回目の交渉をした2015年10月の時点で、会社は私に30万円の見舞金を提示しました。それが2017年5月になると「本件解決金として90万円支払う用意がある」と言ってきましたが、私には医療費だけでも100万円近い自己負担がある。しかしおカネ以上に、会社には「なぜこのようなことが起きたのか」についての経緯を説明して欲しかったのに、一切なかった。

謝罪もしないと言われた。調査をしたというなら、どのような調査だったのか。X氏にセクハラ防止の教育をしたというのであれば、どのような教育をしたのか。調査結果の資料も「外部に公開する可能性がある」として公開しないなど、不誠実な対応が一番の理由です。

意を決して相談したにもかかわらず

――団体交渉で一番感じた会社への不信感は、どのような点ですか。

X氏のことを相談しても取り合わず、彼との接点ができるように私を配置転換した、Y部長が一度も出席しなかったこと。謝罪をするしない以前に、彼には交渉の場で経緯を説明して欲しかった。

セクハラそのものは私がX氏に「会社メールでも個別なメッセージのやりとりをやめましょう」と言ったことで一旦は止まりました。しかしその後、報復行為とも言える尋常ではないFacebookの書き込みが始まり、これはもう自分の力ではどうにもならないと意を決して相談したところ、Y部長は私の声に耳を傾けずにおかしな配置転換をして、それだけではなくさらに仕事を増やしました。Y部長にも報復されているという強い不信感があります。

――Y部長の対応で、一番許し難いことはなんですか。

2014年12月にY部長が突然「契約社員の人の不満を聞くランチ会を開催したい。思っていることを率直に語って欲しい」とメールをしてきたこと。私とあと2名の契約社員が参加したのですが、その席で部長が「Aさんは何か不満はないの? せっかく私がこういう機会を設けたのだから、思う存分話して下さい」と言いましたが、この年の6月にX氏のFacebookのセクハラ書き込みを相談した際、「このことは誰にも言うな」と言われていました。

だから私は何も話せなかった。圧力をかけてきた張本人が「思う存分話してください」なんて、ありえません。団体交渉の場で会社側が提示した報告書に「Aさんに聞き取りをしたが、何もないと言っていた」とありましたが、このランチ会の席でのことを指しているのではないかと、怒りに震えました。

最後まで闘うと決めたと、Aさんは決意を口にした。同時に「体調不良は続くものの、少しずつだが友人と出かけたりするなど、日常生活を取り戻しつつある」と、笑顔を見せた。

(執筆者:久保木 憐)

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