梅田・関空直結「なにわ筋線」、何が決まったか 阪急の接続線は新大阪まで延びる?

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整備は地下鉄整備の補助制度を活用して第三セクターが行う想定で、総事業費は約3300億円。大阪市によると「全体を1つの三セクとするか、単独区間を別にするかは今後協議していく」という。

中間には中之島駅・西本町駅・南海新難波駅(いずれも仮称)の3駅を設置する。中之島駅は京阪中之島線の中之島駅付近に設けられる予定。開業以来乗客数が伸び悩んでいる同線だが、なにわ筋線が開業すれば接続駅としての活性化が期待できそうだ。西本町駅は、大阪市によると「地下鉄中央線の本町駅と阿波座駅の中間あたり」となる見込みだ。

難波にも新たな駅が誕生する。西本町駅から分岐して南海線へと向かうルートには、新難波駅を新たに地下に建設。現行の南海なんば駅への乗り入れとせず新駅を設けるのは「難波駅はホームが3階に設置されている高架駅なので、なにわ筋線の接続は難しい」(南海)ためだ。新難波から先は南海本線の高架線に接続し、新今宮駅に乗り入れる。JR側は、既存のJR難波駅に乗り入れる形となる。

阪急の連絡線はどうなる?

今回の発表では、阪急電鉄の十三(じゅうそう)駅と北梅田を結ぶ「なにわ筋連絡線」についても「国と連携しながら整備に向けた調査・検討を進める」との方針が示された。同線が開通し、なにわ筋線との直通が実現すれば、阪急沿線から難波方面や関空へのアクセスも大きく向上することになる。

発表で触れられているのはあくまで調査・検討についてで、直通運転などについての具体的な言及はない。阪急は「まずは整備に向けた調査を行い、乗り入れられるかどうかの検討はそこから」と説明する。

阪急となにわ筋線の乗り入れというと、気になるのは線路幅の違いだ。阪急の既存路線は大阪市営地下鉄や阪神などと同じ幅1435ミリメートルの標準軌、JR・南海は1067ミリメートルの狭軌を採用しており、そのままでは直通できないためだ。

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