任天堂スイッチ、見えてきた「勝利の方程式」

スタートダッシュ成功、各国で入荷待ち状態

さらに、2月には『ファイアーエムブレム ヒーローズ』をリリースした。こちらは基本プレイを無料とし、課金はゲーム内通貨の購入を通して行われる。ゲーム内通貨の主な使い道は、一般に「ガチャ」と呼ばれるアイテム抽選だ。君島社長は「ダウンロード数はマリオランの10分の1に満たないが、売り上げはファイアーエムブレムのほうが高い」と話した。

君島社長は「にこやか」というほどではないが、安堵の表情を浮かべていた(記者撮影)

決算発表と同時に任天堂は2017年度の業績予想と、ゲーム機およびソフトの販売計画を開示した。売上高は7500億円(前期比53.3%)と大幅な増収を見込み、営業利益は650億円(同121%)とこちらも大幅な増益を達成する計画だ。

増収の要となるのは、今期から1年を通して業績に寄与するスイッチの売り上げだ。年間販売計画はゲーム機本体が1000万台で、ソフトは3500万本を売り上げる予定となっている。2016年度の販売分274万台と合わせれば、1年ちょっとで2012年に発売したWii Uの総販売数量1356万台に迫る水準となる。

スイッチの販売台数はWiiに迫る勢い

任天堂が発売したゲーム機の中で最も売れたのは累計約1億台を販売した「Wii」で、発売2年目の販売台数は1861万台だった。スイッチはその水準にどこまで近づけるかが焦点となりそうだ。

君島社長は「1000万台という計画の根拠となる方程式はない。あえて根拠を申し上げれば、これから出る自社ソフトやほかのソフトメーカーの作品が支持され、それらがどれだけ販売を牽引するかを考えた。かなりWiiに近い勢いになるのではないか」と手応えを話す。

また、大幅な増収予想にもかかわらず利益水準が低いのではないかという質問について、君島社長は「今年はそれなりのプロモーションや宣伝費をかけていく。営業利益650億円という水準は決して簡単なものだとは思っていない」と補足。ここ数年絞り込んでいた広告宣伝費も積極投入する姿勢を示した。

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